米女子ツアー21年シーズンは2試合を残し賞レースの話題で盛り上がっている。今季の主役は開幕2戦を制したジェシカ&ネリーのコルダ姉妹。そして前週のBMWレディスで韓国勢通算200勝目を達成しネリーを抜き世界ランク1位に返り咲いたコ・ジンヨンら。しかし年間最優秀選手賞と並ぶ主要タイトル=ベアトロフィー(年間最少スコア記録)の行方が分からなくなっている。

シーズン終了を待たずルーキー・オブ・ザ・イヤーはメジャー初戦のANAインスピレーションを制したタイ出身の21歳のパティ・Tことパファンゴーン・タパタナキットの受賞が決まっている。その他年間女王(レース・トゥ・CMEグローブ)、プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手賞)、賞金女王、ベアトロフィーなど主要部門はコ・ジンヨンとネリー・コルダが1位、2位争いを繰り広げている。

画像: スコアアベレージ1位のネリー・コルダ(左)と2位のコ・ジンヨン(右)。ベアトロフィー獲得に成績的にはもっとも近いが、規定ラウンド数が足りないために受賞できないことが確定してしまった

スコアアベレージ1位のネリー・コルダ(左)と2位のコ・ジンヨン(右)。ベアトロフィー獲得に成績的にはもっとも近いが、規定ラウンド数が足りないために受賞できないことが確定してしまった

しかし目下シーズンのスコアアベレージ69.074でネリーが1位に立っているベアトロフィー争いではネリーも、69.186をマークし2位につけるジンヨンも受賞できないことが決まっている。なぜそんなことが起きるのか?

じつはベアトロフィーを受賞するには年間少なくとも70ラウンド以上プレーしなければならない。今季はコロナの影響で4試合減となりネリーもジンヨンも残り試合に出場しても70ラウンドには達しない。69.534で3位につけている朴仁妃も同様に資格がない。

そこで一躍候補の筆頭に浮上したのが69.615で4位につけているリディア・コ。彼女もまだ70ラウンドには達していないが残り2試合への出場を表明しており、規定ラウンド数をクリアする見込み。したがって彼女の戴冠となる可能性が高くなった。

画像: スコアアベレージ上位3選手がいずれも規定ラウンド数に達していないため、現在4位で規定ラウンド数をクリアする見込みのリディア・コがベアトロフィー獲得候補筆頭

スコアアベレージ上位3選手がいずれも規定ラウンド数に達していないため、現在4位で規定ラウンド数をクリアする見込みのリディア・コがベアトロフィー獲得候補筆頭

ベアトロフィーを受賞すればゴルフ殿堂入りのための貴重な1ポイントを獲得することができる。メジャーに勝てば2ポイント、通常の試合で勝てば1ポイント、各省受賞で1ポイントなどが付与され殿堂入りにはトータル27ポイントが必要となる。現在コのポイントは19。ホール・オブ・フェーマーを目指す上でもベアトロフィー獲得は重要なのだ。

規定の壁に阻まれ受賞を逃すことになるジンヨンとネリー。それでも今季の彼女たちの足跡は輝かしいものがある。ジンヨンはシーズン4勝でトップ10入り11回。ネリーはKPMG全米女子プロゴルフ選手権のメジャーを含む年間3勝、プラス五輪のゴールドメダル。ちなみにオリンピックは米ツアーの競技外なのでラウンド数には含まれない。

また今季は日本勢の活躍も顕著だった。賞金ランク4位、年間女王争い8位につける畑岡奈紗はシーズン2勝で世界ランクもトップ10(8位)をキープ。その畑岡と全米女子オープンでプレーオフを戦い19歳にして最高峰のメジャーチャンピオンとなった笹生優花もわずか8試合の出場で年間女王レース15位につけ世界ランクは畑岡の上を行く5位。来シーズンは2人も賞レースを引っ張る存在になる?!

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