こんにちはケンジロウです。
ジョージア州のオーガスタよりお届けしております。
マスターズの練習日が始まりました。
午前中の早い時間に金谷、中島が一緒にスタートしてアウトの9ホールを練習ラウンド。
2人が上がってくると、松山英樹が合流して3人でインコースを回りました。
「2人のかわいい後輩を引き連れた松山先輩」
今日の練習ラウンドはそんな構図でしたね。
遠慮してなのか、後輩の2人から松山に話を聞くシーンはほとんどなく、むしろ松山のほうからさりげなく2人にアドバイスをしていた様子でした。
中島啓太は「いきなりコースコンディションが変わるから気をつけて」と松山からアドバイスをもらったそうです。どちらかというと、谷原秀人や宮里優作など、東北福祉大の先輩にかわいがられているシーンが多かった松山ですが、ようやく頼もしい後輩たちが育ってきたなという感じですね。3人で仲良く話しながら歩いている姿を見ていると微笑ましく思ってしまいます。
さて、3人の状態をレポートします。
まずは松山英樹。
ケガの具合が心配されましたが、今日はだいぶ“普通に振れて”いましたね。
ドライバーもしっかり飛んでいたし、首が痛そうなそぶりもありませんでした。昨日の日曜日の練習は6~7割程度のスウィングでしたからね、とりあえずひと安心というところですかね。
先週のバレロテキサスオープンでは、練習日に練習をし過ぎてケガがぶり返してしまったので、
今回は試合まではゆっくりと調整してほしいですね。
続いて金谷拓実はというと、
こちらは練習も十分で、着々と準備を進めています。先週の試合で予選落ちしてから土曜日にオーガスタへ移動し、日曜日はすでに練習ラウンドをしてみっちり練習もおこないました。
そして今日は18ホールのラウンド。ラウンドが終わってからは、今度はガレス・ジョーンズコーチとトラックマンを使いながらあれこれ作戦会議をしていました。
WGCマッチプレーからずっと彼のプレーや練習を見てきましたが、コースに来て無駄な時間がないくらい、決められたことをコツコツとやっている印象です。
大学の偉大な先輩に似て、彼は黙々と球を打つことができますよね。練習できるのも才能なんだなとつくづく思ってしまいます。
そしてもう一人の日本人の中島啓太。
オーガスタに入る前にプチ合宿を行い、ガレス・ジョーンズコーチとともにスウィングやクラブ、ショートゲームなどの最終調整をおこないました。
そしてオーガスタ入りしてからもすでに40ホール近く練習ラウンドを重ねていて、
「やろうとしてきた準備はできていると思いますし、こっちに来てからもそのルーティンは変えずにコーチとトレーナーさんと準備はできています。あとはコースとちゃんと向き合って自分に集中できれば。本当そこだと思います」(中島)と準備万端の状態。
久しぶりに見た中島のカラダはひとまわりデカくなった様子で、トレーナーの栖原さんに聞いてみると、
「飛距離アップと怪我をしない」という目標を据えて少しずつ筋力をあげてきたということです。
下半身もそうですが、なんか胸板がすごく厚くなっていますよね。
それにしても、こうしてオーガスタの舞台で日本人の3選手がラウンドをしているのを見ると、
本当に頼もしく思ってしまいます。
ラウンド後、中島啓太が記者会見に呼ばれ、
外国人記者から「日本ゴルフ界の成功の理由は?」と聞かれたときの、返しの言葉が印象的でした。
「松山さんみたいなスーパースターが日本にはいて、みんなそこを目指して頑張っています。そこにはコーチの力もあると思いますし、ナショナルチームのヘッドコーチのガレス・ジョーンズさんが日本のアマチュアゴルフ界を変えてくれたと思います。また自分は金谷さんを目標に頑張っていますし、その金谷さんも松山さんを目標にされていると思うので、そのつながりが今の日本のゴルフ界にはあるのかなと思います」(中島)
この3人の中からリーダーズボードのいちばん上にくる選手が現れること期待して見ていきましょう。
写真/ケンジロウ