PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちの知られざるインサイドストーリーをご紹介。今回はPGAツアー・コミッショナーのジェイ・モナハン氏からのメッセージ。

PGAツアーのトップでコミッショナーのジェイ・モナハン氏は、日本のゴルフの未来について「かつてないほど明るい」と明言します。世界的にもっとも優秀なアマチュアに授与されるマコーミック賞は3年連続で日本人が受賞しています。2020年に金谷拓実、2021年&22年は中島啓太がその栄誉に浴しました。

日本のゴルフファンがワクワクするシーズンになる

「この基礎を築いたのが青木功さんでありジャンボ尾崎さん、中嶋常幸さん。その伝統を丸山茂樹さんが受け継ぎ、松山英樹さんにバトンを渡しました。PGAツアーで8回の優勝を誇り、プレジデンツカップに5回出場している日本のヒーローの影響で日本勢は勢いを増しています」

モナハン氏は続けます。「蟬川(泰果)さん、大西(魁斗)さん、中島(啓太)さんがPGAツアーに参戦し、比嘉一貴さんは特別招待枠でのマスターズ出場も決まりました。日本のゴルフファンにとってこれほどワクワクするようなシーズンはないでしょう」

1983年に青木功さんがさんが最終ホールで3打目を直接カップに入れてイーグルを奪った瞬間、ハワイアンオープンをリードしていたジャック・レナーを逆転し1打差で勝利を収めた日のことをモナハン氏もよく覚えているといいます。

画像: 1983年のハワイアンオープン。最終ホールの3打目を直接入れての逆転優勝だった

1983年のハワイアンオープン。最終ホールの3打目を直接入れての逆転優勝だった

「青木功さんが放ったあのショットは、PGAツアーの歴史でも象徴的なシーンです。ソニーオープンの歴史のなかで、もっとも印象的な瞬間でした」

画像: 2022年ソニーオープンinハワイに優勝した松山英樹。青木功のハワイアンオープン優勝から38年後の日本人2勝目のシーン

2022年ソニーオープンinハワイに優勝した松山英樹。青木功のハワイアンオープン優勝から38年後の日本人2勝目のシーン

「それを38年後、ヒデキが踏襲するかのようにプレーオフでイーグルを奪い日本勢2人目のチャンピオンになった。非常に意義深いことです」

以前、青木さんと話をしたとき、「あれは神様からの贈り物。一瞬で人生が変わりました」とおっしゃっていましたが、日本のゴルフはあの時から脈々と受け継がれています。

その証拠に「青木功さんが日本人として初めてPGAツアーで勝った場所で勝てたのがとてもうれしい」と松山英樹選手は声を弾ませ感激をあらわにしました。

「自国のスターをフォローするのに、これ以上素晴らしいタイミングはありません。ぜひPGAツアーで活躍する日本人の姿を見て、応援してください」(モナハン氏より)

画像: ジェイ・モナハン。PGAツアーコミッショナーとして今年で7年目。ツアー改革を進めている

ジェイ・モナハン。PGAツアーコミッショナーとして今年で7年目。ツアー改革を進めている

2017年1月1日に46歳でPGAツアーの4代目コミッショナーに就任したジェイ・モナハン氏。今季は大幅な賞金アップや下部選手にも手厚いプログラムを開始するなどPGAツアーの改革を進めている。2024年からシーズンをカレンダー通り1月開幕、12月閉幕に戻すことが決まっている。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年3月7・14日合併号より(ARRANGE/Mika Kawano、PHOTO/Blue Sky Photos)

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