独特なクラブ観のサヒス・ティーガラ
現在の世界ランクは31位、PGAツアーアジア担当ディレクターのコーリー・ヨシムラさんが注目すべき若手として推すサヒス・ティーガラ(25歳)。
使用クラブはすべてピン。米国の同社担当者にティーガラのクラブについて聞いた。「G430LSTはフェードを打ちやすい点を気に入っていて、平均初速も前モデルより1.03 m/s上がっています」
「サヒス選手は、アドレスでフェースをわずかに開いて構える癖があり、それに合わせてライ角をフラットポジションにしています。構えた感じもしっくりいっているようですが、このあたりは本人特有の好みですね」
「サヒス選手から、『ドライバーのプレイアビリティ(球の操りやすさ)を上げるため、スピンを少し増やしたい』と相談され、また、彼は硬いフィーリングのシャフトを好むので、プロジェクトXのHZRDUSブラックを薦めると、これがバッチリはまりました。実際、スピン量が200回転増えています」
フェアウェイウッドとハイブリッドは、少し前のモデルのGフェアウェイの5W、G425ハイブリッドの2本を入れている。「この2本、飛距離は一緒ですが球の軌道が全く違います。古い5Wは超高弾道、G425は強弾道で風対策に適して今はこれがメイン。コースで使い分けていますね」
アイアンはピンのiブレード、ブループリント、i210をミックス
「サヒス選手はアイアン選びが独特です。彼は大学時代、iブレードのフルセットでプレーしていましたが、ちょうどその頃、ブループリントが発売となりPWだけブループリントを入れてプレーしていました」
「時が経ち、ブループリントのショットに自信を持ち出して、年々本数が増えていき、現態勢の4I~7Iがiブレード、8I~PWがブループリントになったのです。さらにPGAツアーのパー5や長いパー3に対応しようと、飛距離と高さを求めi210の3Iを追加しました」
パターはTR1966 アンサー2。ピンが、最初のアンサー登場から50年周年を記念して作ったアニバーサリーモデルで、打点ブレに強いTR溝が特徴。サヒスは学生時代から一貫してトップラインが薄いアンサー2形状を使う。
ボールは学生時代からタイトリストのプロV1。今シーズンのパーオン率は70.3%。ドライバーの平均飛距離はちょうど300ヤードだ。2勝目を狙うサヒス・ティーガラ、覚えておきたい選手だ。
ドライバーは最新、5Wとパターは7年前モデル
1W/ピン G430LSTドライバー(10.5度)・プロジェクトX HZRDUS Black Gen4(60TX)
5W/ピン Gフェアウェイウッド(16.9度)・ツアーAD DI(8TX)
2U/ピン G425ハイブリッド(15.5度)・ツアーAD DIハイブリッド(95X)
3I /ピン i210アイアン(19度)・ツアーAD DIハイブリッド(85X)
4~7I/ピン iブレード・プロジェクトX ライフル125(6.5X)
8~PW /ピン ブループリント・プロジェクトX ライフル125(6.5X)
AW/ ピン グライド4.0(50度)・プロジェクトX ライフル125(6.5X)
AW/ ピン グライド4.0(54度)・ダイナミックゴールドツアーイシュー(S500)
SW/ピン グライド2.0(58度)・ダイナミックゴールドツアーイシュー(S500)
PT/ピン TR1966アンサー2
BALL/タイトリスト プロV1
※スタッツやスペックは2月20日時点、編集部調べ ※試合では5Wか2Uのいずれを選んでプレー ※ネック調整で5Wは17.5→16.9度、2Uは17→15.5度に変更
※週刊ゴルフダイジェスト2023年3月・14日合併号より(PHOTO/Blue Sky Photos)