PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちの知られざるインサイドストーリーをご紹介。今回は、PGAツアーでの活躍を夢見る若者たち。

PGAツアーでプレーするのが子供の頃から夢だった

画像: アクシャイ・バティア。ロサンゼルス出身、2002年1月生まれ。2022~2023シーズン、PGAツアーの7試合に出場して6試合予選通過。プエルトリコOPでは2位に入った(4月12日時点)

アクシャイ・バティア。ロサンゼルス出身、2002年1月生まれ。2022~2023シーズン、PGAツアーの7試合に出場して6試合予選通過。プエルトリコOPでは2位に入った(4月12日時点)

PGAツアーには毎年、未来のスター候補が現れ話題を集めます。アクシャイ・バティアもそのひとり。下部ツアーの選手である彼は、アーノルド・パーマー招待 byマスターカードの裏で行われた、レギュラーツアーのプエルトリコオープンで単独2位に入り、特別テンポラリーメンバーの資格を獲得。

これにより年間最大7試合しかスポンサー推薦を得られないところ、今季の残りは、ほぼすべての試合に出場が可能になります。

「小さい頃から、PGAツアーでプレーしたいと思ってきました。世界最高の選手になるのが夢。それを実現するための大きなチャンスをつかむことができました」と、褐色の肌とメガネがトレードマークの21歳は胸を張ります。

プエルトリコオープンの最終日がスタートする10分前、バティアはメンタルコーチであるグレッグ・カーティン氏にアドバイスを受けラウンドに臨むと、7アンダー「65」の猛攻でリーダーボードを駆け上がり、こう語りました。「僕にとって重要なのは、頭の中でストーリーを作り上げること」

「いったい何が起こるのか? もし失敗したらどうなる? さまざまな状況を想定し、頭の中で物語を組み立てる。ストーリーを練ったうえで現実に戻り、コースでは目の前のショットに集中するのです」

その言葉通り、17番でバンカーからチップインバーディを決めたバティアは、優勝したニコ・エチェバリアに2打差の2位に食い込みました。想像の世界から現実に戻り、地に足をつけて自分のゴルフに専念する。それが彼を並み居る有望選手から頭ひとつ抜け出させたポイントでした。

PGAツアーの特別テンポラリーメンバー資格を追う戦い

画像: 2月のホンダクラシックでPGAツアーに初出場し、単独4位に入ったライアン・ジェラード。スポンサー推薦を得られる残り3 試合で特別テンポラリーメンバーを狙う

2月のホンダクラシックでPGAツアーに初出場し、単独4位に入ったライアン・ジェラード。スポンサー推薦を得られる残り3 試合で特別テンポラリーメンバーを狙う

特別テンポラリーメンバーの資格を追いかけている選手はほかにもいます。コール・ハマーは、メンバー資格を持たない選手のためのフェデックスカップポイントで現在129.17ポイントを獲得し、テンポラリーメンバー基準を満たすまであと46.058ポイントと迫っています。

ホンダクラシックで、単独4位に入ったライアン・ジェラードは、資格獲得までわずか3.228ポイント。

誰もが優秀で技術の差はほとんどありません。必要なのは勢いと自信。この中から誰が本物のスターになるのか? 楽しみがまたひとつ増えました。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年4月18日号より(ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/Getty Images)

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