硬めのフェースで弾く感じにカスタムしたPLDアンサー
「(蟬川プロは)マットブラックのアンサーを使っていましたが、アドレス時の見え方の違いで、サテン仕上げのほうが『安心感がある』と戻しました。このパターを作る際、『2021アンサーよりも、硬めのフェースで弾く感じを出してほしい』との要望もあり、それを反映させたヘッドです」
「このパターには黒いカーボンシャフトが挿さっていますが、これはPLDアンサーの標準シャフトがカーボンだったこともあり、テスト時にそのまま打ったら、『フィーリングがとても良く、しっかり打てますね』と決まりました。ピンのパターで使用しているカーボンシャフトはトルクが小さくスチールのようにしっかりしているのが特徴です」(ピン担当者)
3Wはステルス2。唯一ピン以外のクラブ
3Wは、ステルス2へスイッチ、ロフトは15度。シャフトは1Wと同じテンセイ1Kオレンジ。こちらはテーラーメイドのツアー担当者に聞いた。
「蟬川プロは、初代ステルスもスプーンを気に入って使っていました。その流れでステルス2を選んでいます。ステルス2は初代よりも適度にスピンが入りやすく、(男子プロは)ティーショットで使うケースが多いのですが、その時の操作性能が上がっているようです」
3Iはi525アイアン。240~250ヤード先を狙う
3Iも変更。春先に入れていたピンのクロスオーバーからi525アイアンへ。シャフトはN.S.プロ モーダス³プロトタイプ。この組み合わせで240~250ヤード先のピンを狙う。
「4IからPWのブループリントに合わせてグース(ネック)の少ないi525を選びました。シャフトもブループリントに合わせてモーダス³を組んでいます」(ピン担当者)
ドライバーは昨年の日本オープン優勝時から、G430LSTのロフト9度を継続使用中。シャフトはテンセイ1Kオレンジ。現在のドライビングディスタンスは、302.5ヤードで国内ツアー3位。フェアウェイキープ率は、63.4%で16位。両者を合致させたトータルドライビングは、19ポイントで1位。
50度・56度・60度のウェッジは、50度がi230アイアンのUWで、56度と60度がグライド4.0ウェッジの3本。50度は、スピンが強烈にかかるグライド4.0よりも、i230のほうが(蟬川本人のフィーリングでは)スピンが適度で距離感を合わせやすいからという理由だ。
ウェッジのシャフトは、海外遠征時に使用していたモーダス³125から、日本仕様のモーダス³115へ変更している。
ボールはスリクソンZスターXVから、スピンが入るZスター♦にスイッチ
ボールはスリクソンZスター♦(ダイヤモンド)。ボール契約した当初は、スリクソンZスターXVを使っていたが、今はZスター♦を使用。関西オープンの優勝時もこの♦だった。「ショットでフェースに乗る感触がしっかりあって、つかまりも良く、今はこれです」(蟬川)
プロ2勝目を狙う蟬川泰果の最新クラブセッティング
1W/ピン G430 LST (9度)・テンセイ1Kオレンジ(60TX)
3W/テーラーメイド ステルス2 (15度)・テンセイ1Kオレンジ(70TX)
3I/ ピン i525 アイアン(17度)・N.S.プロ モーダス³ ハイブリッド(X.370)
4I~PW/ピン ブループリント アイアン・N.S.プロ モーダス³ プロトタイプ(X)
UW/ ピン i230アイアン(50度)・N.S.プロ モーダス³ ツアー 115(X)
SW・LW/ピン グライド4.0 ウェッジ・N.S.プロ モーダス³ ツアー 115(X)
PT/ピン PLD CUSTOM アンサー(3度)
BALL/スリクソンZスター ♦(ダイヤモンド)
※1Wはネック調整でややフラットに調整 ※スペックは編集部調べ(5月24日時点)
※週刊ゴルフダイジェスト2023年5月30日号より(PHOTO/TadashiAnezaki、Hiroaki Arihara)