長尺シャフトでHSアップが見込めるドライバー!?　「ロイヤルイーゾーン」はどんな計測データ?【ヘッドデータは嘘つかない!】

軽量化により、やさしく飛ばせる

ヘッド、シャフト、グリップの改良により、クラブ全体で12～18gの軽量化に成功したヨネックス『ロイヤル イーゾーン ドライバー』を紹介する。

試打・計測用クラブ、および計測用ヘッドはロフト角10.5度、シャフトは純正『RX－06RE（SR）』仕様。掲載数値はすべて実測値になる。

クラブ長さが46.38インチと非常に長い長尺クラブ（60度法計測で46.69インチ。46インチローカルルールに抵触するため競技ゴルファーは注意が必要）だが、クラブ重量が261.1gと女性用クラブ並みに非常に軽いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが283万g・㎠に抑えられている。この数値であれば、本来はドライバーのヘッドスピードが40～41ｍ/ｓくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振れる設計と言えるだろう。

全体にオーソドックスな丸型形状ヘッド。横幅が広く、アドレスでの投影面積が大きくなっている。そして、全体にシャロー・扁平なイメージがあり、ヘッドの後方が低いシャローバック形状になっている。

HS30台半ばのゴルファーなら、このシャフトで十分

実際に試打したところ、まずアドレスでは59.0度とアップライト過ぎないライ角と、フェースアングルが0.5度フックという少しのフックフェースで素直に構えやすい形状と言える。シャローバック形状により、インパクト付近をアッパーブローにスウィングしやすいイメージが出ている。

試打クラブは、前述のとおりクラブ重量が女性用クラブ並みに軽く、また、シャフトはクラブを手にしただけでもたわみ、ヘッドのトウダウンを感じるくらいの非常に軟らかい設定なので、ヘッドスピードが35～37ｍ/ｓくらいのゴルファーならこのシャフトで十分だろう。

表示ロフトに比べてリアルロフト角が厳しいヘッドも結構あるが、リアルロフト角設定が12.0度と大きめで、ヘッドスピードが遅めのゴルファーでも球は上がりやすく、インパクト時のスピンロフトが大きくなるので、スピンも入って弾道の安定感は高い。また、インパクト音は高めだが、ヘッドスピードが遅めだと弾きを感じられるので、心地よいと感じるはずだ。

自分のクラブでキャリーが170～180Ｙくらい（トータル200Ｙ弱）のシニアゴルファーにも打ってもらったが、綺麗な弾道で効果的に飛距離を伸ばしている印象を受けた。

クラブ長さが46インチを超えたいわゆる長尺ドライバーなので、初心者～アベレージゴルファーくらいだと、うまくミートすることは難しいが、一方でヘッドスピードは上げやすく、非力なシニアゴルファーが素直なストレート系弾道で飛ばせるクラブと言えるだろう。

これが「ロイヤルイーゾーン」ドライバーの計測データだ!

リアルロフト角はやや大きい12.0度。表示ロフトよりもリアルロフトのほうが厳しいモデルも結構あるが、シニア向けとあってかリアルロフトがしっかりあり、アドレスしたときにフェース面が見えやすく、球が上がってくれる安心感がある。

また、フェース高さは55.2ミリと標準的だが、ヘッド後方が低くなるシャローバック形状で、投影面積も大きくアッパースウィングをイメージしやすい。

重心距離は44.4ミリと非常に長い。フェース中央よりもややトウ側にスイートスポット位置があるため、フェード系弾道になりやすいフェードバイアスヘッドだ。