女子ツアー黄金世代の実力派にして天然キャラクター・小祝さくら。焼き肉のタン塩が大好きという小祝さくらのゴルフ回路を覗く異色エッセイ。第17話は、年下の選手と回っていて感じること。
画像: 「今の若い子たちはすごくしっかりしている。ゴルフもガンガン攻めたり、勢いとかも感じますね」(PH/Shinji Osawa)

「今の若い子たちはすごくしっかりしている。ゴルフもガンガン攻めたり、勢いとかも感じますね」(PH/Shinji Osawa)

精神年齢は自分のほうが低く感じちゃいます

小祝さくらは、4月に25歳になった。最近、ツアーに年下が増え、毎週のように活躍している。先輩だと感じることはあるのだろうか?

「そうですね……ほとんど自分より年下ですよね。若い子と一緒に回って、話をしていて思うのが、みんなすごく大人だなあと。精神年齢は自分のほうが低く感じちゃいます。今の子たちはみんなすごく大人っぽくてしっかりしている。ゴルフも、けっこうガンガン攻めたり、やっぱり勢いとかもありますよね」と言いながら、誰とでも仲良くなれるさくらは、後輩たちとも楽しくラウンドし、ときどきご飯を食べに行ったりする。

そこに、気負いはない。でも、今も‟黄金世代”と呼ばれる同期の存在は大きいと感じてもいる。

「みなみちゃん(勝みなみ)とか、奈紗ちゃん(畑岡奈紗)など、同期には昔から強い子がたくさんいます。でもこの世代に生まれていたから、ここまで来ることができたのはあると思うんです」

「私はアマチュアのときには、全然活躍できなかったので、『自分も頑張らなきゃ』と、いい意味で刺激をもらえたから、今があるんだと思います」 

小祝さくらは、まじめだ。いつも冷静に状況を判断していて、感情の起伏が少ない。少なくとも周りはそう見ている。

調子の流れを変えようと、練習や試合の後でランニングを開始

「みなさん、適当に言っているんじゃないですか(笑)。全然自分では思わないんですけど……でもけっこう、今の選手は感情の起伏が少ない人が多いと思いますよ。まあ、別にそこを気にしてゴルフしていることはないです。生まれ持った性格ですから」

それでも、調子が悪いときは、落ち込んでしまうこともある。そんなときは、自分でいろいろ考えて解決しようとするのもさくら流。

今シーズン、安定感が持ち味の小祝が珍しく、隔週ごとに予選落ちした。そこで小祝は、ランニングをすることにしたのだ。

「疲れたときに走るとラクになることもあるんですけど……練習や試合の後に、ホテルの周りなどを走ってみようと思ったんです。15分くらいですけど、体力も集中力もつく気がして」

そうして、マネジャーがスタバのホワイトモカと大好物のミスドのポン・デ・リングを買って待ち合わせ場所に行くと、公園の芝生のなかにぽつんと座っているさくらがいた。どうやら、四つ葉のクローバーを探していたらしい。

画像: ランニングをする。公園で四葉のクローバーを見つける。ミスドのドーナツを食べる。つかの間のオフ

ランニングをする。公園で四葉のクローバーを見つける。ミスドのドーナツを食べる。つかの間のオフ

小祝さくらは、縁起が良くなりそうなものが好きだ。恵方巻き、トイレ掃除、ウェアを着る順版…。今もばっちり四つ葉のクローバーを見つけ、きちんとセロハンテープで留めてキャディバッグにしまっている。

努力、ときどきゲン担ぎ。そこから、調子が上向きになってきた。小祝の努力を神様は見ているのかもしれない。今シーズンも休みなしでひた走る小祝さくら。そろそろ「優勝」の報を聞ける日も近いはずだ。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月13日号より

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