女子ゴルフ今季国内ツアー第19戦ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ最終日が9日、札幌市の真駒内カントリークラブ空沼コースで行われ、単独首位で出た小祝さくらが3バーディ、2ボギーの71で回り、通算12アンダーで逃げ切った。今季初優勝で通算9勝目。地元北海道での優勝はアマチュア時代を含め26試合目での悲願達成だった。
画像: 小祝さくらが、地元北海道で初優勝、通算9勝目を挙げた(撮影/有原裕晶)

小祝さくらが、地元北海道で初優勝、通算9勝目を挙げた(撮影/有原裕晶)

「やっと地元で勝つことができてうれしい気持ちです」(小祝)

小祝さくらが地元北海道でうれしい初優勝! 同じく道産子の菊地絵理香、宮澤美咲と史上初となる北海道勢同一選手が4日間同一組という珍しい組み合わせが話題になる中、最後まで主役の座を守り続けた。

小祝は最後までマイペースを貫いた。2位に3打差をつけて迎えた18番。手前から10メートルのバーディパットがカップを2メートルもオーバーしたが、あわてた様子もなく返しのウィニングパットを無造作に決めた。

道産子ギャラリーの大声援と拍手が沸き上がる中、少し恥ずかしそうに右手でキャップをつかんで小さくおじぎ。

同組で戦った菊地、宮澤が遠慮がちにハグをして喜びをかみ締めた。

「ファーストパットをオーバーしてしまったので、入るか不安だったんですけど、しっかりパーを決められたのでホッとしました。ガッツポーズとかカッコいいポーズとか全然できなかったので、恥ずかしいなって感じです」

地元北海道の空気を吸って生き生きとしたプレーを披露した。

初日を3アンダー3位で滑り出し、2日目に通算7アンダー2位へ上がり、3日目に68を出して単独首位へ浮上。最終日は2位に3打差をつけてスタートし、3、6番のパー5できっちりバーディを奪って流れを作ると、アプローチミスをした9番と短いパーパットを入れ損なった14番をボギーとしたが、17番パー3で第1打を右手前5メートルにつけ、このバーディパットをしっかり打ち切って優勝を確実にした。

画像: 苫小牧市出身の菊地、北広島市出身の小祝、千歳市出身の宮澤が4日間同組でラウンド。最終日は最終組で優勝争いを演じた(撮影/有原裕晶)

苫小牧市出身の菊地、北広島市出身の小祝、千歳市出身の宮澤が4日間同組でラウンド。最終日は最終組で優勝争いを演じた(撮影/有原裕晶)

「この4日間はすごく長い4日間に感じました。地元優勝は初めてです。やっと地元で勝つことができてうれしい気持ちです」

今週は珍しい組み合わせが大きな話題となった。

北海道北広島市出身の小祝、苫小牧市の菊地、千歳市の宮澤が予選ラウンド2日間を同組で回ったが、成績順で決まる決勝ラウンド2日間も同組となった。同一選手が4日間同じ組でプレーするだけでも極めて稀なことなのに、3人とも北海道出身者である上、決勝ラウンドは最終組で優勝争い。

最年長の菊池は「奇跡的なこと」と表現。小祝は、

「まさか4日間一緒にプレーできるとは思わなかった。先輩の絵理香さん、後輩の美咲ちゃんといいテンポでプレーできました。組み合わせに恵まれたなと思います」

と偶然の出来事に感謝した。

「地元であと3試合あるので、2勝目も北海道で…」(小祝)

画像: 天然キャラで知られる小祝は、優勝記者会見でもユニークな応答を連発した(撮影/有原裕晶)

天然キャラで知られる小祝は、優勝記者会見でもユニークな応答を連発した(撮影/有原裕晶)

ところで、小祝といえば、愛すべき天然キャラで知られる。この日の優勝記者会見でもユニークな応答を連発した。

今回の優勝の直後に派手なガッツポーズができなかったことには

「いつもしたい気持ちはあるんですけど、できないで終わってしまって。もっとやりたい気持ちはあるんですけど、いきなりやってもおかしいかなと思って」

と照れた。集中力を上げるにはどうしているかと聞かれると

「気持ち。『打つ前に集中しないとー』と心の中で思ってます。14番ボギーのあとは集中力マックスでいけたので、逆にそれまでは『どれだけ集中力なくプレーしていたんだろうー』と思いました」

今季は今後も地元北海道で、meijiカップ、ニトリレディス、ゴルフ5レディスの3試合があり、そこへの抱負を聞かれると

「meijiカップはスポンサーもしていただいているし、チョコを食べられるので楽しみです」

と笑顔。さらに最近は趣味がウクレレとのことで、

「今週は(ウクレレを)持ってきていないけど、先週は岩井明愛ちゃんと練習しました。いつかこれを一緒に弾こうと練習を頑張っています」

とにこやかに話した。

今季前半戦最後の試合で、今季1勝目を記念となる地元初Vで達成して、次なる目標も口にした。

「来週はオープンウィークなので、しっかり調整します。後半戦へ向けてショットのレベルを上げていきたい。今年は複数回優勝が目標です。地元であと3試合あるので、2勝目も北海道で挙げられるように頑張りたいです」

今季38試合の国内女子ツアーは今週が折り返し点。一週間のオープンウィークをはさんで再開される後半戦は、一体どんな心躍る試合が待っているのだろうか。

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