一度怖いことを考えると、眠れなくなったり…。せっかちゆえ睡眠時間が減ったり…

約束の時間より必ず先に表れる小祝さくら。せっかちというよりは、折り目正しい性格なのだ。それが寝る時間にも関わってくる
小祝さくらは、せっかちだ。待ち合わせ場所に、誰よりも早く行ってしまう‟時間厳守”もそこからきていると自己分析している。
「ギリギリに行動すると、けっこう焦っちゃったりするので。遅れるよりはいいかなと思うんです。でも、この前、集合場所に行くのがあまりに早すぎて、さすがに眠くて、逆に試合に影響が出るかなと思ったので、気をつけるようにはしています」
実は、早起きは苦手だ。「プロになった当初、試合でスタートがすごく早いこともあって。そのときは、2時台に起きて3時半には出発しなければいけないこともあったんです。そのとき、『ゴルフ、本当に嫌だなあ』と思ったりしました(笑)」
「このスポーツは、なんでこんなに朝が早いんだって」。それでも寝坊をしたことはない。そこが、小祝さくららしい。人に迷惑はかけない。
試合中のホテルでは、お気に入りのパジャマをつねに準備している。ピカチュウ、ジェラートピケ、ケアベア……髪を乾かす用のヘアバンドもケアベアだ。これも、しっかり睡眠を取るための、リラックス方法のひとつなのだろう。眠れないことは?
「あまりないんですけど、オバケが出そうなときは眠れないですね。古いホテルに泊まったときなんかは、一度怖いことを考えると、どんどん怖くなってきたりするじゃないですか。それで眠れなくなったりするんです」
霊感は、ない。自分ではないと思っている。「幽霊が見えたりするわけではないですけど、気配を感じるときはあります。たくさんその辺りを歩いている感じがしたり……」。そういう夜は、何か違うことを考えようとして、頑張って寝るのだという。
ラウンドのイメトレは考えすぎずに寝る

以前は就寝前に翌日のコースのイメージトレーニングをしていた。しかし、結構時間がかかるうえに、知れば知るほど難しさを感じるようになるばかりで、今はそこそこに控えている。撮影/リシャールミル ヨネックスレディス会場の朝霧CC
以前は、翌日のラウンドのイメージトレーニングをしていたこともある。「前日にピンポジをもらうので、そこから1ホールごとにマネジメントを考えてました。意外と時間がかかるんですよ」。今は逆に、あまり考えすぎないようにしているという。
「そんなに考えたところで、その通りにいくわけじゃないし(笑)。試合会場は毎年同じコースを使うことが多いので、知れば知るほど難しさを感じてくるんです」。プロになって7年。経験を重ねるごとに知る怖さ。
「毎年、コースのコンディションが変わります。思ったよりグリーンが重いときもある。そういうときに前の速いイメージが残っていると、それがボギーにつながったりすることもあるんです。だから、考えすぎずにやるほうがいいんじゃないかと思っています」
試行錯誤しながら、小祝さくらは今週も、勝利を目指して戦っている。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年7月11日号(PHOTO/Satoru Abe、Hiroaki Arihara)