優勝のA・コープスは2シーズン目で生涯獲得賞金300万ドルを突破
21年に笹生優花が今回惜敗した畑岡をプレーオフで下して勝ったときの賞金は100万ドル(1億4000万円強)。あれからわずか2年でコープスは倍の200万ドルを稼ぎ出した。4位タイに終わった畑岡でも48万ドル=7000万円弱、6位タイの古江彩佳も5000万円を超える額を獲得。国内ツアーを主戦場にする申ジエは2位タイとなり、1億円以上の賞金を手にした。
これは元LPGAツアーコミッショナーで現全米ゴルフ協会のトップを務めるマイケル・ワン氏の手腕によるもの。「男女の賞金格差をなくし、男子の試合会場と同じ有名コースを舞台にする」という方針のもと尽力し、大会規模を飛躍的に拡大した。
2シーズン目のコープスは今回の200万ドルを加え、生涯獲得賞金は早くも300万ドルの大台を突破。時代は違うとはいえ賞金女王に輝いたこともある米ツアー17勝の岡本綾子が272万ドル(4億円弱)だから、隔世の感がある。
史上最多22名が出場した日本勢は半数の11名が予選を突破。終始安定したプレーを見せた木下彩が日本勢3番目の13位タイに入り、国内の優勝賞金に匹敵する約2300万円を獲得した。予選を通った日本勢最下位の勝みなみでも約290万円。
かつてメジャーの壁に跳ね返されることが多かった日本勢。しかし、最近では海外で結果を出す選手が激増。今季好調の古江は、今回の6位でポイントランク2位に浮上し、押しも押されもせぬトッププロの座を確保している。世界ランキングも日本勢の躍進著しいと話題に。2年前の雪辱を果たせなかった畑岡は残念だったが、メジャーで日本の誰もが優勝候補になりうる時代がやってきたといえそうだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年8月1日号「バック9」より