今季、自己ワーストシーズンを爆走してしまったジャスティン・トーマス。苦肉の策でパターチェンジを行ったが、その成果と今後の展望は?
画像: 昨年全米プロで優勝したジャスティン・トーマス(写真)。パッティングに悩み、たった1年でメジャー覇者から"ふつうの選手"へ陥落してしまった(撮影/Blue Sky Photos)

昨年全米プロで優勝したジャスティン・トーマス(写真)。パッティングに悩み、たった1年でメジャー覇者から"ふつうの選手"へ陥落してしまった(撮影/Blue Sky Photos)

トーマスは、フェデックスカップポイントランキングが71位で”終戦”

すでにレギュラーシーズンが終了し、プレーオフに進出する上位70名が決まっているが、最終戦のウィンダム選手権直前のポイントランクでトーマスは79位。"最終戦"で8つ順位を上げたものの71位に終わった。

ここ6年間で年間王者1回を含む7位以内をキープしてきた彼がこれほど苦戦するとは想像もできなかった。昨年の全米プロ覇者が今季は4つのメジャーのうち3試合で予選落ち。

しかも全米オープンや全英オープンでは80台を叩くなど、目を覆うばかりの不調ぶりだ。

唯一決勝に進んだ全米プロでも65位タイに沈み、直近の7試合で5度の予選落ちを喫している。

ショットは相変わらず悪くないが、ショートゲーム、特にパッティングはパット貢献度がマイナス0.295で全体の158位。起死回生を狙った3Mオープンではスコッティキャメロンのプロトタイプ ファントムX9に切り替え、

「パターを替えてもキャメロンである限り快適。違和感はまったくない」

と語ったが、結果は2日目にスコアを伸ばせず予選落ち。苦肉の策も功を奏さず、ポイントランクを下げる結果となってしまった。

プレーオフシリーズ進出ももちろん大事だったが、トーマスにとって、それ以上の意味を持つのが、ライダーカップへの出場。

「ライダーカップに出たいあまり、自分にプレッシャーをかけすぎている」

と直近の予選落ちの多さを説明している。

デビュー以来欠かさずライダーカップとプレジデンツカップのメンバーに選出されてきたトーマスは、成績をポイントで換算したランキングで14位と自力での出場は絶望的(出場できるのは上位6名)。

残るはキャプテン推薦だが、

「(主将の)ザック(・ジョンソン)にラブレターは書きたくない」

と、あくまでもプレーオフに進出し好結果を出そうとしたが、プレーオフ進出は叶わなかった。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年8月22・29日合併号「バック9」より

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