初優勝と復活優勝に沸いた今シーズン
5打リードで最終日を迎えたホッジスは、終始攻めのゴルフで2つのイーグル奪取。20年のザ・ノーザントラストでダスティン・ジョンソンが後続に11打差をつけて以来の大差勝利を実現した。
短いウィニングパットを沈めキャディと抱き合った彼は、「来年はマスターズだ!」と相棒の耳元で囁ささやくと、「夢のような一週間でした」と大会記録となる24アンダーの勝利に歓喜した。
初日ホッジスに1打差で2位の好発進を切った松山英樹は対照的に2日目以降スコアを伸ばせず、14打差の30位タイで終戦。ポイントランクも2ランクダウンの56位と苦しい戦いが続いているが、下部ツアーに在籍し、今回マンデー予選の狭き門を突破し本戦出場を果たした大西魁斗が健闘。
2日目に67をマークして予選を突破し、4日間を戦い抜いた。
ところで今季は初優勝が続出しており、7月だけでもバルバソル選手権でビンセント・ノーマンが、バラクーダ選手権でアクシャイ・バティアが初優勝を飾り、ホッジスを入れると3試合連続で初V組がトーナメントを制したことになる。
思えばウィンダム・クラークもウェルズファーゴ選手権が記念すべきツアー初優勝。その勢いのまま全米オープンを制し、一気にメジャーチャンピオンへと上り詰めた。
また、今季は復活優勝に沸いたシーズンでもある。まず春先のAT&Tペブルビーチプロアマでジャスティン・ローズが4年ぶりに優勝。ホンダクラシックで勝ったクリス・カークにいたっては、8年ぶりの戴冠となった。元世界ナンバー1のジェイソン・デイがAT&Tバイロンネルソンで5年ぶりに勝ち星を挙げ、ロケットモーゲージではリッキー・ファウラーが4年ぶりとなる待望の優勝を飾り、ファンを熱狂させた。
初優勝と復活Vに沸いたシーズンもフィナーレが近づいている。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年8月22・29日合併号「バック9」より