モリカワは、プレーオフで奪った「バーディ数×1000ドル」を寄付
当時「1000人以上の住民と連絡が途絶えている」と報じられており、880万平方メートルが消失、2200棟余りの建物が損壊した。
米ムーディーズの試算によると最大8700億円の経済損失を被ったという今回の火事に対し、ゴルフ界からも支援の手が差し伸べられている。
真っ先に手を挙げたのはコリン・モリカワ。モリカワ自身はカリフォルニア育ちだが、元々は日本からハワイに移住した祖先を持ち、祖父母がラハイナで消失したレストランを経営していた。
「マウイは私の心の中で特別な場所」と自身のSNSで語り、28日に終了したプレーオフシリーズでは、バーディを取るごとに1000ドルを寄付すると表明。
第2戦終了時点で28のパーディを記録。ツアー選手権初日には自己ベストの「61」をマークし、8つのバーディを奪った(1イーグル含む)。
2歳までハワイで育ち、父親がマウイでゴルフを覚えたザンダー・シャウフェレも、家族の基金を通じて40万ドルの寄付を表明。
また、ラハイナ市街にゴルフスタジオを構えていたPXG社は100万ドルを地元のボランティア団体に寄付することを明らかにしている。
毎年ラハイナ近郊のカパルア・プランテーションコースで開催されるセントリートーナメント・オブ・チャンピオンズのスポンサーであるセントリー・インシュランス社も、
「マウイは私たちのトーナメントのホームであるだけでなく、マウイのコミュニティを第2の故郷だと考えている」
と救済基金を立ち上げた。
マウイ島には10以上のゴルフ場があり、先述したプランテーションコースやカアナパリGCがラハイナの北側に位置しているが、火事後の衛星写真を見る限り直接の被害はなかった模様。
その理由は、当時北東の強風が吹いていたことと、消防署が市街の北にあったためだと思われる。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年9月12日号「バック9」より