女子ゴルフの今季国内ツアー第29戦、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン最終日が24日、宮城県・利府ゴルフ倶楽部で行われ、2位に2打差の単独首位から出た岩井明愛が1イーグル、3バーディ、2ボギーの69で回り、通算13アンダーで前週の住友生命Vitalityレディス東海クラシックに続く2週連続の完全優勝を果たした。西郷真央が2打差の通算11アンダーで2位。山下美夢有、濱田茉優、尾関彩美悠、申ジエが通算9アンダーで3位を分けた。
画像: ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで、前週の住友生命Vitalityレディス東海クラシックに続く2週連続の完全優勝を果たした岩井明愛(撮影/岡沢裕行)

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで、前週の住友生命Vitalityレディス東海クラシックに続く2週連続の完全優勝を果たした岩井明愛(撮影/岡沢裕行)

2週連続の完全優勝は史上4人目の快挙

最終18番、岩井明愛は80センチのウィニングパットを沈めると、突き上げた右の拳に3度力を込めた。アテストに向かう途中、姉の優勝を見守った双子の妹・千怜に背中をたたかれ、喜びの笑顔。

「最高にうれしいです。2勝目ができるかできないかという状況で先週優勝して、そこから不安が自信に変わったので、それが今週また優勝できた原因になっていると思います」

冷静な口調で振り返った。

画像: 最終日6000人を超えるギャラリーの前で、強さを発揮した岩井明愛(撮影/岡沢裕行)

最終日6000人を超えるギャラリーの前で、強さを発揮した岩井明愛(撮影/岡沢裕行)

異次元の強さを身につけ始めた。

初日に7アンダー65で首位タイ発進すると、2日目は69で回り、単独首位へ浮上。そして最終日も69を続けて逃げ切った。

前週も1度も首位を譲らぬ完全優勝で、2週連続の完全優勝は史上4人目の快挙だった。

岩井姉妹は千怜も昨年の初優勝から2週連続優勝を達成しており、姉妹で2週連続優勝というツアー史上初の偉業も歴史に刻んだ。

「昨年、千怜が2週連続優勝して、めちゃめちゃすごいなと思って、いつか自分もやりたいなという気持ちがあったので、今日達成できて、お互いにこういう歴史に残るような結果を出せたのでよかったと思います」 

平均ストロークは60台へ突入!

最終日も持ち前の攻めのゴルフを貫いた。

6番で3メートルを沈めてバーディ先行も、7番で3パットのボギー。

流れが悪くなりそうな状況の8番パー5で本領を発揮した。ピンまで残り227ヤードの第2打を3Wでピン奥14メートルに2オン成功。

この長いスライスラインを読み切ってイーグルを奪い、優勝を大きく引き寄せた。

画像: 8番パー5で第2打を3Wでピン奥14メートルに2オンし、スライスラインを読み切ってイーグルを奪った岩井明愛(撮影/岡沢裕行)

8番パー5で第2打を3Wでピン奥14メートルに2オンし、スライスラインを読み切ってイーグルを奪った岩井明愛(撮影/岡沢裕行)

「奥から下りでちょっと強かったんですけど、入ってくれた。ギャラリーの皆さんも盛り上がっていましたし、自分も盛り上がったなと思います」

今週の優勝で年間女王争い、年間獲得賞金争いは順位こそ変わらず、年間女王が3位、年間獲得賞金が2位のままだが、上位との差は縮まった。

また、今季の平均ストロークは60台(69・9986%/2位)へ突入した。

今回達成した2週連続完全優勝を過去に成し遂げたのは、2015年のイ・ボミ、18年の申ジエ、19年の鈴木愛の3人しかいない。

イ・ボミと鈴木愛は賞金女王、申は元世界ランク1位の実力者で、岩井にも頂点へ駆け上がる可能性が出てきたといっていい。

「年間女王は正直あまり気にしていない。自分のプレーをしていれば、結果はついてくると思うので、次は4勝目、5勝目を目指したいです」

自信をつけて、覚醒した岩井明愛。

次戦は今週開催の国内最高峰のメジャー、日本女子オープン(福井県・芦原ゴルフクラブ海コース)。

勝てば、メジャー初制覇だけでなく、 全美貞、鈴木愛に続く3人目の3週連続優勝も成し遂げる。

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