3Wよりも実戦的な4W を使う
「菅沼プロは直ドラを結構やるので、それが3W代わりになる点と、3Wと4Wを打ち比べると、上がりやすくて安心感があるとの考えから3Wではなく4Wを入れています。キャリー210、ランを入れて220ヤード。グリーンを狙える4Wです。直ドラは、パー5の2打目でグリーンに少しでも近づけたいケースと、状況的に左を消したいケースで活躍します。地面からはランを入れて約240ヤード。ティーショットでは250ヤードですね」(ダンロップ クラブ担当)
4W、7W、UTもシャフトはテンセイシリーズ。ゼクシオXの4Wのロフトは16.5度。標準よりも0.25インチ長い42.75インチで、220ヤード先のグリーンを狙う。
ロフト8.5度を9度に、ライ角を2度フラットに、フェース角を1度かぶせた、ゼクシオXがエースドライバー
ゼクシオXのドライバーはロフト8.5度のヘッド。構えた時の好みと球の高さ、つかまりを考慮して、ロフトは+0.5度で9度設定、ライ角は2度フラット、フェース角は+1(クローズ寄り)度にネックで調整している。シャフトは一発の飛びよりも安定度を重視したテンセイホワイトの1K。
ゼクシオXは、スリクソンZXシリーズよりもつかまりやすく、やさしく上がる性能が強い。それが直ドラに合うようだ。レングスはやや長めの45.25インチ。直ドラの際は、グリップを短く持って振っていく。
ウェッジは1年で3回新調している
アイアンはスリクソンZX5 MkⅡだが、ロフトは本人の距離感に合わせて、7I、8I、PWの3本を標準のロフトから1度ずつ立てている。シャフトはスチールらしい安定感と方向性にカーボンシャフト級の飛距離を加えた軽量シャフトN.S.プロZelos8。菅沼のパーオン率は、現在70.2%でツアー24位。
「得意なのはアプローチです」と本人が話すウェッジは、3本ともクリーブランドRTX6。ロフトごとに重心位置を打点部分に近づけたZIPCOREモデル。AWやSWは、練習によって溝がすり減るためシーズン3回は新調。現在のリカバリー率はツアー6位、パーセーブ率は7位と、ボギーを簡単に叩かないアプローチでの粘り強さがスタッツにも表れている。
パターはピンの角型マレットで、操作性の高いセンターシャフトモデルTYNE C。「このパターが登場した4年前から使っています。ウェッジと同じく、パットも得意で好きなクラブです」と本人。ボールはスリクソンZスターXV。優勝した軽井沢72では、標高の高さも相まって平均飛距離266ヤードをマークしていた。
菅沼菜々のセッティング詳細
1W/ゼクシオXドライバー(9度)・テンセイ1Kホワイト(50S)
4W・7W/ゼクシオXフェアウェイ(16.5度・20度)・テンセイ1Kホワイト(50S)
5U/ゼクシオXハイブリッド(23度)・テンセイCKオレンジハイブリッド(60S)
5I~PW/スリクソンZX5 MkⅡアイアン・N.S.プロZelos8(S)
GW~SW/クリーブランドRTX6 ZIPCORE・N.S.プロ850GH(S)
PT/ピン2021パターTYNE C(3度)
BALL/スリクソンZスターXV
※スペックは編集部調べ ※1Wのロフトはネック調整で8.5度→9度 ※7I・8I・PWのロフトは標準よりも1度立てている (スペックとスタッツは10月5日時点)
ゼクシオシリーズは、通常のサイクルだと今年の秋がニューモデルの登場時期。仮にその通りだとすると、菅沼のエースドライバーも、2代目Xから3代目Xへ、スイッチがあるかもしれない。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月10日号より(PHOTO/Hiroyuki Okazawa)