「スタンレーレディスホンダトーナメント」で6年ぶり通算2勝目を飾った森田遥。混戦を抜け出し勝利を手にしたスウィングをみんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファー・中村修が解説。

最終日は左右に振られたピン位置と雨の影響もあり全体的にスコアは伸び悩む展開に。前半は2つのバーディを奪い、グリーンを外した4番と6番をパーセーブ。サンデーバックナインもグリーンを外した10番、12番、15番のすべてをパーセーブして、2バーディノーボギーとし、2位の安田祐香選手に2打差をつけ優勝を手にしました。

画像: 「スタンレーレディスホンダトーナメント」で6年ぶりの優勝を飾った森田遥(写真/有原裕晶)

「スタンレーレディスホンダトーナメント」で6年ぶりの優勝を飾った森田遥(写真/有原裕晶)

選手や関係者に、アプローチ、パットの上手い選手は誰か?と聞くと必ず森田選手の名前が挙がります。スタッツを見ても、ドライバーの飛距離は230.33ヤード、FWキープ率71.4%でしたが、パーオン率は79.6%で全体の9位、ボギーは3日間でわずかに一つというショートゲームに定評のある森田選手の持ち味を発揮した勝ち方でした。

ここでは、チャンスメイクを演出したアイアンショットに注目してみます。

オーソドックスなスクェアグリップで握り、軽くフォワードプレスを入れると左腕とクラブが一直線になるように始動していきます。左腕が地面と平行になる位置でクラブは90度立ちややアップライトな軌道でテークバックしていきます。

画像: オーソドックスなスクェアグリップで握りややアップライトに上げるテークバック(写真/大澤進二)

オーソドックスなスクェアグリップで握りややアップライトに上げるテークバック(写真/大澤進二)

そこから背中をターゲットに向けるように体幹をねじりトップを迎えています。

前傾したアドレスの姿勢によって、左肩は右肩よりも低くなるトップの位置から、切り返し以降は右肩が低さをキープするように胸がターンしていきます。胸の面に注目してみると、胸の真ん中を中心にして8の時を描くように動いていることが見て取れます。

画像: 下半身と連動しながら、切り返しから右肩を低くキープするようにターンする(写真/大澤進二)

下半身と連動しながら、切り返しから右肩を低くキープするようにターンする(写真/大澤進二)

ややアップライトに上がったテークバックから、切り返しで右肩を下げるように胸をターンさせていくことでクラブがインサイドから下りてきます。この胸の動きと下半身の動きが連動することで安定した軌道や距離感、方向性の確保につながっています。

そして定評のあるパッティング。両わきを締め、手首の角度を変えず、お腹の力を抜かないで打つストロークは安定感が抜群です。キャディとしてコンビを組んだ、東名CCの所属プロである里祐太郎プロのグリーンの読みも手伝って”東名高速”と言われる最終日の12フィートを越える高速グリーンを見事に攻略しました。

画像: 両わきを締め、お腹の力を抜かずにストロークし、高速グリーンを攻略した(写真/有原裕晶)

両わきを締め、お腹の力を抜かずにストロークし、高速グリーンを攻略した(写真/有原裕晶)

苦しんできたシーズンの終盤に優勝を飾った森田選手。残り6試合でも上位で争う姿を見せてくれることでしょう。

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