PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんによるツアーホットライン。今回は、ZOZOチャンピオンシップにも出場したザンダー・シャウフェレのこれまでのプロ人生、そして2024年。
画像: 2021年のマスターズ最終日では優勝した松山英樹と一緒に回り敗れたが、東京五輪ではそれ以来となる最終日最終組を松山、そしてマキロイと回り、見事に金メダルを獲得した

2021年のマスターズ最終日では優勝した松山英樹と一緒に回り敗れたが、東京五輪ではそれ以来となる最終日最終組を松山、そしてマキロイと回り、見事に金メダルを獲得した

ザンダー・シャウフェレが、‟メジャーチャンピオン候補”と呼ばれるようになってから時間が経ちました。記憶に新しいのは2021年松山英樹選手がマスターズに優勝した際、最終組で一緒にプレーしフロント9でスコアを落としながらバック9で猛烈に追い上げ、あと一歩でタイトルに届く3位タイに入ったシーンではないでしょうか。このとき彼のスポーツマンシップあふれるプレーは、グッドルーザーと称されました。

その年の全米オープンでも7位タイ。その後もメジャーでのベスト10入りを繰り返し、2022-23年シーズンはマスターズと全米オープンで10位。ロサンゼルスCCで行われた全米オープンの初日には大会最少スコアタイの62をマークする圧巻のプレーを見せつけました。

ジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマスと同じ1993年生まれ。アマチュア時代は2人のライバルの背中を追いかける立場でしたが、2017年にPGAツアーデビューを果たすと最終戦のツアー選手権で優勝を飾りスポットライトを浴びました。これまでツアー通算7勝ですが驚くのは準優勝の回数。2位が実に12回。5位以内に入ったのが37回。これを出場試合で割ると23%。つまり5回に1回以上の確立でトップ5以内に入ったことになります。

ライバルのトーマスもほぼ同じ数字ですが、3人のなかでもっとも早くスターダムにのし上がったジョーダン・スピースのトップ5の確率は20%強でシャウフェレのほうが上。ただスピースはすでにメジャー4勝、トーマスも2勝を挙げており、この点ではシャウフェレが彼らの後塵を拝しています。

画像: 学生時代からしのぎを削ってきた同級生のJ・トーマスとJ・スピースはすでにメジャーに複数回優勝。2024年はシャウフェレの年となるか

学生時代からしのぎを削ってきた同級生のJ・トーマスとJ・スピースはすでにメジャーに複数回優勝。2024年はシャウフェレの年となるか

2022-23年シーズンは予選落ちはゼロで、出場22試合中半分の11試合でトップ10入り。フェデックスカップも2位で世界ランクは現在6位。彼はまさにいつメジャーに勝ってもおかしくない堂々のメジャーチャンピオン候補です。暦年スケジュールとなる2024年には、まずジェネシス・スコットランドオープン以来となるツアー8勝目、そしてメジャー制覇が最も重要なミッションになります。さらにパリ五輪での連覇も期待される来年はシャウフェレの真の実力に気付かされる、そんな年になりそうです。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月31日号より(ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/Blue Sky Photos、KJR)※PGAツアーは、BSJapanext(BS放送)、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で毎週LIVE中継が見られます

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