近年のスポーツ賭博拡大を懸念して18年に倫理プログラムを制定
倫理プログラムの主な目的は、
「PGAツアー競技会における賭博に関連した汚職の防止」
禁止行為には
「プロゴルフイベントへの賭け」
が含まれており、
「対象者は直接的、または間接的に世界中のあらゆるPGAツアーイベント、そのほかのプロゴルフ競技、またはオリンピックを含めたエリートアマチュア競技への賭けを禁じる」
とあり、近年のスポーツ賭博拡大を懸念して18年に制定されたもの。
同処分は制定後、初のものとなる。
今回2選手はPGAツアーの競技に賭けたとして処分が発表され、コーンフェリーツアー(以下KFT)を主戦場に戦うビンス・インディアには9月18日にさかのぼりPGAツアーの公認大会から6カ月の出場停止。
ジェイク・スタイアーノは9月11日から3カ月出場できなくなる。
34歳のインディアはアイオワ大学出身で19年からKFTにフル参戦しており、デビューから4年間でトップ10フィニッシュは8回。現在の世界ランクは936位で、プロデビュー以降57万ドル(約8000万円)を稼いでいるが、23年は出場22試合でベスト10入りはなく、半分が予選落ちに終わっている。
スタイアーノは26歳。コロラド州立大出身で過去2シーズンKFTに出場しているが、PGAツアー参戦の経験はない。
スポーツベッティングが盛んで、何から何まで賭けの対象にしてしまう欧米文化。
ゴルフ界ではフィル・ミケルソンが自身が出場したライダーカップやマスターズに賭けた(実際は賭けていなかったようだが)など、ギャンブルにまつわるストーリーは多い。
今回2人はPGAツアーに賭けたことは認めたようだが、KFTへの賭博行為はなかったと伝えられている。
出場停止処分中に行われるKFTの出場権を懸けた予選会を断念せざるを得なくなった両選手。
このピンチをチャンスに変える意気込みが欲しいものだが。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年11月21日号「バック9」より