「この大会はオーガスタに匹敵する」(R・マキロイ)
全米プロやプレジデンツカップの舞台となったノースカロライナ州クエイルホローCで開催される同大会は、03年にワコビア選手権としてスタート。S・オヘアが優勝した09年にクエイルホロー選手権と名称を変更し、11年以降ウェルズファーゴ選手権となった。歴代優勝者にはそうそうたる顔ぶれが揃っており、07年にはT・ウッズがロングパットを入れまくり、S・ストリッカーに2打差をつけ優勝。その勝利を含め年間7勝を挙げている。
10年に初優勝したマキロイは最終日に62の猛攻を見せ、P・ミケルソンに4打差をつけての戴冠。「僕にとって、この大会はオーガスタに匹敵する」と喜んだマキロイは、15年と20年にも勝ち、最多の通算3勝を挙げている。
第10回大会(12年)の勝者はR・ファウラー。黄色い声援が飛ぶなか長髪でオレンジのウェアに身をまとった23歳の若武者は、マキロイとD・A・ポインツとの三つどもえのプレーオフ1ホール目でバーディを奪ってツアー初優勝。「マキロイと一緒にプレーしたかった。それが叶って最高」と声を弾ませた。
昨年はW・クラークがX・シャウフェレに4打差をつけ初勝利を挙げると、翌月には全米オープンを制しメジャーチャンピオンに輝いた。
ちなみに第1回大会では100万8000ドル(現在で約1億4600万円)だった賞金額は年々上がり、昨年は22年の162万ドルの倍以上となる360万ドル(約5億2200万円)まで高騰。ウェルズ・ファーゴ側は継続を望んでいたというが、賞金の高騰がネックになり、来年限りで21年の歴史を閉じることになった。
同社の担当者は「大会がチャリティで3000万ドル以上集めたことを誇りに思う」と語っている。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号「バック9」より