アイアン部門:発売から2年目の「ゼクシオ12」「ステルス」が好調を維持!
2021年12月発売のダンロップ「ゼクシオ12」と2022年4月発売のテーラーメイド「ステルス」アイアンが、発売から2年近くたっても根強い人気を誇る。どちらも7番のロフト角が28度と立っていて、飛距離が出るのにボールが上がりやすくミスにも強いと、アイアンを苦手とするゴルファーから支持を得ている。
ロフトの立った「飛び系」が人気
「ゼクシオ12」「ステルス」よりも、さらにロフト角が立った「飛び系」の人気が高いのも今年の特徴。7番アイアンのロフト角はテーラーメイド「ステルス グローレ」27度、キャロウェイ「パラダイムMAX FAST」26度、ヤマハ「インプレス ドライブスター」に至っては25度と「飛び系」どころか「激飛び」アイアンだ。アイアンにも飛距離を求めているゴルファーが増えているのだろう。
8月末発売の「T200」が早くもランクイン
「ゼクシオ12」「ステルス」のように発売から時間がたっても売れ続けるクラブもあれば、発売からわずか数か月で早くもランクインしたのがタイトリスト「T200」。
シャープで小ぶりな見た目に反して、飛距離も出てミスにも強く、プロはロングアイアンとして組み込んでいる。
また打感のよさも人気のひとつ。
顔よし、飛びよし、打感よし
フェース表面に配置し溝と、フェースの肉厚を最適に設計することで、フェースを大きくたわませて、ボール初速がアップ。7番アイアンのロフト角31度。
「女子ツアーで使用者が多いが、シャープな顔つきでスピンもしっかり入り、球も上がって、少し飛ぶ。ソールの抜けもよく、プロが実戦で使えるストロングロフト。総合力が高い」(勝又プロ)
球が上がって飛距離も出る
「球離れが早く初速が出るのに、打感はそんなに硬くなく心地いい。トップブレードがやや厚く、球を包み込むような安心感があってアライメントも取りやすい。
リーディングエッジを削った『三日月ソール』で抜けは抜群。球も上がりやすく高弾道。テクノロジー満載の中空アイアン」(勝又プロ)
2023アイアン売上ランキング
順位 | アルペン・ゴルフ5 | 二木ゴルフ | ヴィクトリアゴルフ | つるやゴルフ |
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1位 | ステルス | ゼクシオ12シリーズ | ゼクシオ12 | スリクソンZX5 MkⅡ |
2位 | ゼクシオ12 | インプレス ドライブスター | ステルス | ゼクシオ12 レディス |
3位 | i230 | スリクソンZX MkⅡシリーズ | スリクソンZX5 MkⅡ | ローグST MAX |
4位 | ステルス グローレ | オノフ AKA | インプレス ドライブスター | G430 |
5位 | パラダイム MAX FAST | オノフ LABOスペック FF247 | ステルス グローレ | ゼクシオ12 |
6位 | パラダイム | G430シリーズ | パラダイム | ステルス |
7位 | スリクソンZX5 MkⅡ | ステルス グローレ | G430 | パラダイム |
8位 | インプレス ドライブスター | ステルス | パラダイム MAX FAST | T200 (2023) |
9位 | P790 (2021) | プロギア 03 | スリクソン ZX7 MkⅡ | ステルス グローレ |
10位 | G430 | プロギア 02 | P790 (2021) | ローグST MAX FAST |
ウェッジ部門:タイトリスト「ボーケイデザイン SM9」が1位を独占!
「『M』は開いてもバウンスが主張しすぎない万能なソール形状で、『M』よりバウンス角があるのが『D』。
全体的に削りが少なくソール幅が狭い『S』はアプローチで真価を発揮。幅広ソールと大きなバウンス角が特徴なのが『K』。
独特なソール形状で開いてもリーディングエッジが地面から浮かない『T』は上級者向き、と58度だけでも豊富なラインナップがあるのも魅力のひとつ」(勝又プロ)
2023ウェッジ売上ランキング
順位 | アルペン・ゴルフ5 | 二木ゴルフ | ヴィクトリアゴルフ | つるやゴルフ |
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1位 | ボーケイSM9 | ボーケイSM9 | ボーケイSM9 | ボーケイSM9 |
2位 | ザ・クラフト2.0 | RM-α | ドルフィンエッジ DW-123 | JAWS (2019) |
3位 | MG3 | RTX6 ZIPCORE | ボーケイ フォージド | RTX6 ZIPCORE |
4位 | JAWS RAW | DJ-5 | BRM2 | RM-α |
5位 | グライド4.0 | ゼクシオ12 | JAWS RAW | JAWS RAW |
昨年の春から発売されているタイトリスト「ボーケイSM9」が4つの量販店すべてでトップ。今年3月にリリースされた日本仕様の7代目「ボーケイ フォージド」も上位にランクイン。ウェッジブランドが名を連ねるなか、二木ゴルフでは「ゼクシオ12」のセットウェッジがトップ5圏内なのも興味深い。
チッパー部門:デビューしたばかりのオノフ「フロッグスランニング」がランクイン!
「ライ角、グリップもパターそのもの。トップブレードとバックフェースの白いラインが太くてアライメントが取りやすい。
余計なことをせずにパターと同じようにストロークするだけで、ザックリを恐れることなく上級者のようなピッチエンドランが打てる。
クランクネックやスランクネックのパターを使っている人は違和感なく構えられるはず」(勝又プロ)
2023チッパー売上ランキング
順位 | アルペン・ゴルフ5 | 二木ゴルフ | ヴィクトリアゴルフ |
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1位 | ChipR | ChipR | ChipR |
2位 | スマートソール | ロジャーキング RC-36 | R35 |
3位 | ドルフィンエッジ DW-119 | KC-001 | フロッグスランニング |
4位 | フロッグスランニング | R35 | ドルフィンエッジ DW-119 |
5位 | X-ACT チッパー | R45 | X-ACT チッパー |
トップはどこもピンゴルフ「ChipR」。普通のアイアンのようなシャープなルックスでチッパーに見えないと高い支持を得た。
2005年に発売されたプロギア「R35」も根強い人気かと思えば、今年の6月にデビューしたばかりのオノフ「フロッグスランニング」もランクイン。
アプローチに悩めるゴルファーは、いつの時代もクラブに助けを求めているのだ。
パター部門:「三角ネック」対決はオデッセイに軍配か!?
ここ数年、パター界を席巻したテーラーメイドの「三角ネック」の「トラスパター」シリーズに今年は異変が起きている。4月末に発売されたオデッセイの「三角ネック」、「トライビーム」が軒並み上位に入っているのだ。とはいえ「トラスパター」も根強い人気。
そしてオデッセイ、テーラーメイドの間に分け入ってきたのが高級パターの代名詞、スコッティキャメロン。春に発売されたばかりの「スーパーセレクト」シリーズが上位に顔を出している。
2023パター売上ランキング
順位 | アルペン・ゴルフ5 | 二木ゴルフ | ヴィクトリアゴルフ | つるやゴルフ |
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1位 | ホワイト・ホットOGシリーズ | トライビーム #7 | スーパーセレクト ニューポート2 | トライビーム ダブルワイド |
2位 | スパイダーGTシリーズ | トライビーム ダブルワイドCS | トライビーム #7 | トライビーム #7 |
3位 | トライビームシリーズ | トライビーム ダブルワイド | スパイダーGT MAXトラス | スーパーセレクト ニューポート2 |
4位 | TPコレクション ハイドロブラストシリーズ | TPコレクション ブラック ジュノ1.5トラスヒール | ホワイト・ホット OGシリーズ | スペシャルセレクト ニューポート2 |
5位 | TPトラスシリーズ | TPコレクション ブラック デルモンテ トラスヒール | スーパーセレクト ニューポート2プラス | スパイダーGTx トラスブラックTM2 |
PHOTO/Tomoya Nomura、Hiroaki Arihara、Akira Kato
※週刊ゴルフダイジェスト2023年12月26日号「2023年"ヒット商品"大発表!」より一部抜粋