「海外で1勝! したことがないので、してみたいです」(蟬川泰果)
蟬川泰果の2024年、今年もハワイでスタートした。
昨年67位に終わったソニーオープン・イン・ハワイについて、「今年は日本人で最上位に行きたい。そう考えていけば日々成長できるはずです。それに初戦がいいとノッて行けるので」と語っていた。そして蟬川は、3日目を終えて4位タイとし、日本の「タイガ」の名前は注目を浴びたのだった。
蟬川は昨年の日本ツアーにおいて、総合力を評価するメルセデスポイントランキング1位だった。
「取りたかった賞ですけど、僕が一番いいという感覚はないんです。このショットはまだまだ下手くそやなあと感じる部分も多いし、パーオン率ももっと上げられた」。
飄々と話してはいるが、さらに上を見つめているのがわかる。
「でもスタッツは軽く見る程度です。スタッツには表れない自分も多い。昨年は短所を埋めようとして逆に長所がどんどん落ちてしまった。逆に長所がいいときに短所も何だかよくなるイメージがあります。もっともっと長所を伸ばして、向こうに行ったときに、またどうなるかというのを見てみたいと思います」。
向こうとは、もちろん海外のこと。長所とは「ドライバーの精度」だと言い切る。
「今年の目標のひとつは、海外ツアーでの1勝。アマチュアでもプロでもまだ勝ったことがないので、してみたいんです。昨年海外の試合に出て、飛距離的にはいけると思った。でも、向こうの選手はセカンドショットからの技術がすごい。だからやっぱりまず、ドライバーでいかにフェアウェイにヒットさせるかが重要。あとは芝が全然違うので、イメージをきちんと持って打つことができれば、バーディも取れるなと思いました」。
その先の目標は4大メジャー制覇。蟬川は今年、海外にも“居場所”を作っていくつもりだ。そのためにも全体的なレベルアップを図っていきたいという。
「でもやっぱりメンタルが一番大事かなって。メンタルコーチというより、僕、世界のツアーで活躍している選手の映像を見ながら、技術面だけでなく、そのプレーをしているときにどう考えているんだろうと想像もしています。チップインバーディやイーグルなんかを見ていても、すごく心情が関係しているのがわかるんですよ」。
蟬川はこれまでも、さまざまな“居場所”を作り上げてきた。それを守りながら、プロ2年目のタイガもイケイケで歩む!
95年ぶりのアマチュアで日本オープン制覇を含む、史上初のアマチュアでツアー2勝を挙げた蟬川泰果。自身の長所や昨年の反省点、ライバルである中島啓太や金谷拓実については2月13日号の「週刊ゴルフダイジェスト」とMYゴルフダイジェストにて掲載中!
PHOTO/Blue Sky Photos、Masaaki Nishimoto