昨年6月に急転直下の統合合意を交わしたPGAツアーとLIVゴルフ。昨年末までに枠組合意の詳細を発表するはずだったが、ジェイ・モナハンPGAツアーコミッショナーが選手に交渉を延期することを伝え、いまだ先行きは不透明だ。
画像: 選手にLIVゴルフとの交渉の延期を伝えたジェイ・モナハンPGAツアーコミッショナー。今後選手が納得する笑顔の交渉が行えるか?(写真は22年)

選手にLIVゴルフとの交渉の延期を伝えたジェイ・モナハンPGAツアーコミッショナー。今後選手が納得する笑顔の交渉が行えるか?(写真は22年)

PGAツアーメンバーの多くはLIVとの統合に不満を表している

そんななかLIVの実質的トップでサウジアラビアの政府系ファンドPIF(パブリック・インベストメント・ファンド)の責任者ヤシル・アルルマヤン氏が訴えられていたことがわかり、さらなる難航が予想される事態となった。

アルルマヤン氏を告発したのは、サウジの元諜報員でカナダに亡命したサード・アルジャブリ博士。

米国で教育を受け続ける予定だった彼の子供たちが4年前「安全上の理由」で急きょ逮捕され、息子のオルマさんは懲役9年、娘サラさんは懲役7年の刑を受け服役中だ。

両者とも裁判に出廷する機会も証人尋問する機会も与えられず、以降家族は2人と連絡を取れない状況にある。

アルジャブリ博士が提出した訴状では、アルルマヤン氏がムハンマド・サルマン皇太子の命を受け、「悪意のある指示を実行した」と非難。

「不当な誘拐と拘禁、財産の横領、PIFに渡った数億ドル相当の疑惑に満ちた企業からの金の流れなどに措置を講じるための訴えである」

とカナダのアスレティック紙が報じている。アルルマヤン氏はサルマン皇太子の側近でLIVゴルフの中心的人物。

皇太子は以前アメリカの大手メディアに「スポーツへの投資は国家戦略」と公言。

人権問題やテロへの関与をカモフラージュするための"スポーツウォッシング"と批判されているが、「国民のためなので気にしない」と語っている。

依然としてPGAツアーメンバーの多くはLIVとの統合に不満を表している。

米議会も米国のスポーツ団体がサウジの傘下に入ることに懸念を示しており、アルルマヤン氏が訴えられたことで、今後の展開はさらにわからなくなってきた。

同氏は訴訟慣れしており“痛くもかゆくもない"かもしれないが……。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年2月13日号「バック9」より

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