うれしいはずのプロ転向会見でゴルフ部のチームメイトと「もう一緒にプレーできないのは寂しい」と涙を流したダンラップ。しかし「小さい頃からプロになってPGAツアーでプレーしたいと思って、その夢が20歳で叶ったのですからクール(カッコいい)」とAT&Tペブルビーチ・プロアマの大会直前会見では気持ちを切り替え晴れやかな笑顔を見せた。
練習ラウンドは世界ナンバー1のスコッティ・シェフラー、アメリカンエキスプレスで優勝を争ったリッキー・バーンズと一緒にプレー。大会前週にも先輩2人と何度も連絡を取り合い「自分が今取り組んでいることに関して彼らの意見を聞いてアドバイスをもらった」のだとか。
連絡した相手がなぜアラバマ大学の先輩ジャスティン・トーマスではなかったのかは不明だが、プロデビュー戦の舞台に立ち「ここにいるだけで幸せ。授業を受けているよりずっといい。何もなければ今頃教室に座っているはずの僕が世界最高のプレーヤーたちと戦えるのですから素晴らしいです」と声を弾ませた。
だがいざ本番がスタートすると思うようなプレーをさせてもらえなかった。ザンダー・シャウフェレと同組で全米オープンの舞台でもある世界でもっとも美しいといわれるペブルビーチGLを回ったが1番でいきなりボギー。2番パー5でバーディを奪いバウンスバックしたものの4番、5番で連続ボギー。バック9は最終ホールをイーグル逃しのバーディで締めくくったがダブルボギーもあり38-38の76。
それでも80名のエリートフィールドの戦いは予選落ちなし。2日目以降、挽回のチャンスはあるはずだ。課題は注目されメディアに追いかけられ、常にスポットライトの当たる日常にいかに慣れるか。
「彼の人生は一瞬で180度変わった。他のスポーツでは考え難いことを実現したのだから驚くべきストーリーだ」というのは今大会が24年PGAツアー初戦となったローリー・マキロイ。
驚くべきストーリーの主人公はデビュー戦初日にプロの洗礼を受けた。しかし彼のストーリーはまだ始まったばかり。20歳の若者に幸あれ!