2024年2月27日&3月5日合併号の『週刊ゴルフダイジェスト』では、昨年欧州ツアーにフル参戦した女子プロ「識西諭里(おにし・ゆり)」のインタビュー記事を掲載中。日本ではプロテストに合格していないため試合に出られない彼女の欧州女子ツアーでの奮闘を聞いた。「みんゴル」ではその内容の一部をお届けしよう!

画像: 1997年4月16日愛知県生まれ。幼少時に福岡に引っ越し10歳でゴルフを始める。24年シーズンの1年間を欧州女子ツアーで戦った。身長166cm・56kg(撮影/岡沢裕行)

1997年4月16日愛知県生まれ。幼少時に福岡に引っ越し10歳でゴルフを始める。24年シーズンの1年間を欧州女子ツアーで戦った。身長166cm・56kg(撮影/岡沢裕行)

プロになることを意識したのは高校3年生

「全国高校選手権で3位になり、福岡アマにも3年生のときに勝って、ぼんやりとですけれど、このまま続けていけばプロになるんだろうなと思っていました」

高校を卒業した年からプロテストを受け始めたが、プロテストの“壁”は高かった。

「昨年までで8回受験しました。もう数えるのをやめました。長いですね。毎年くじけていますよ」

以前はプロテストに合格していなくてもQTで上位に入れば、翌年のツアーに出場することが可能だった。しかし現在は、プロテストに合格しなければQTに出ることもできない。つまり、日本では試合に出られないのだ。

「日本の試合には、ステップ・アップ・ツアーもレギュラーも、プロとしては出たことないです。アマチュアのときは推薦でステップに出たことはあります。プロテストのファイナルには5回行っていますが、悔しいですね。毎年20位までしか合格できないって少ないですよね」

日本で試合に出られない識西は、プレーする場を求めて台湾ツアーに参戦した経験がある。

「新型コロナが流行する前です。QTを通って10試合くらい出場しました。予選落ちは1試合だけで優勝争いも1回しました。翌年のシード権をもらえましたが、コロナでツアーが中止になりました」

そして22年、大洗GCでの最終プロテスト。識西はベイブ・リュウと同じ組になり、リュウから欧州ツアーの話を聞いた。

「サスペンデッドになり再開を待っていたとき、リュウさんから聞きました。そんなツアーがあるのかって。プロテストに落ちたその日にエントリーしました」

この年、識西は米女子ツアーのQスクールも受けて、1次、2次を突破、ファイナルに進出した。

「ファイナルは8日間で、4日目に西村優菜ちゃんと同じ組になり、いろいろと思うことはありましたね」

5日目を終えて49位。合格ラインの45位も見えていた。でも残り3日間でスコアを崩した。

「ゴルフの内容はそこまで悪くなかったのですが、パットが決まらなかった」

ファイナルに進出したことで、米下部のエプソンツアーの出場権は確保した。そこからスペイン
に移動し、欧州女子ツアーのQスクールファイナルを通算3アンダー、17位タイで合格した。

「エプソンは2部で、欧州は1部ですから、井上透コーチにも相談して欧州を選択しました。世界ラ
ンクのポイントも賞金額も欧州のほうが多かったですし」

こうして欧州女子ツアー参戦を決めた識西だが……。

画像: 最終日3位タイの好位置でスタートしたアラムコチームシリーズ・ロンドンでの1枚(本人提供)

最終日3位タイの好位置でスタートしたアラムコチームシリーズ・ロンドンでの1枚(本人提供)

「そこから準備していくうちに、あれっ、これやばいなって思いました。欧州ツアーは移動が凄いん
です。いろいろな国に行きました。デビュー戦はケニアで、5位タイです。私、いけるんじゃないって思っちゃいました。自分に期待しちゃいましたね。でもランク上位の選手は何人かいましたが、強い選手はスキップしていました。優勝は米LPGAでも活躍していた選手(A・アショク)だったので、自信にはなりました」

しかし、この後すぐ識西は欧州ツアーの大変さを知ることになる。。。

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シード権は逃したが“準シード”を獲得した織西プロの昨年の心境などは2024年2月27日&3月5日合併号の「週刊ゴルフダイジェスト」とMYゴルフダイジェストにて掲載中!

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PHOTO/ Hiroyuki Okazawa、本人提供

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