タイトリストT350:UTのような大きなヘッドでウッドのように弾く打感
●試打シャフト/ N.S.PRO 105T(S) 7番ロフト角/29度 重量/420グラム 長さ/37. インチ
「オフセットが少なめでストレートネックっぽいし、トップブレードが真っすぐなので、ターゲットへスクエアにセットアップしやすいんです」。方向が出しやすくて、ストレートなボールでグリーンを狙える。
【試打結果】
キャリー●175.1Y
縦距離●184.0Y
初速●54.6m/s
打ち出し角●18.6度
スピン量●4602rpm
高さ●31.0Y
1Wのヘッドスピードが50m/sほどの勝又プロが自身のHSで打ったとき
「Tシリーズ」の"4兄弟”で最もやさしく飛ぶモデルが、中空構造の「T350」。
「ヘッドを爪で叩いてみると、中空ならではの”カチカチ”という音がして、飛び系であることがわかります。そして構えると、ヘッドが大きくてブレードが長く、見た目から安心感を受けました」
打ってみると、ミスヒットの許容範囲がかなり広くてやさしい。そのポイントは、サイズの大きさや中空であることに加えて、トウ・ヒールの最適なところにタングステンウェイトを配したことにある。
「打点がバラついたりダフり気味に入っても、曲がりづらいし距離がしっかり出ました。中空の強みであるスイートエリアの広さを感じます。しかも、打ち出しが高くて弾くので、HSを落として振っても飛んだ。総じて、ボクが使う"6I"と同じ感覚ですね」
ヤマハRMX VD/X:ヘッドがブレずにどこに当たっても同じ飛び
●試打シャフト/ N.S.PRO 910GH(S) 7番ロフト角/28度 重量/418グラム 長さ/37.0 インチ
ネック裏のボリュームと、トウ側に配した高比重&大容量のタングステンウェイト(7I=46g)によって、最大級の4000g・㎠という大慣性モーメントを手に入れた。そして、ディスタンス性能に優れている。
【試打結果】
キャリー●181.1Y
縦距離●188.5Y
初速●56.7m/s
打ち出し角●18.2度
スピン量●5047rpm
高さ●34.9Y
1Wのヘッドスピードが50m/sほどの勝又プロが自身のHSで打ったとき
ストロングロフト&大慣性モーメントによる”飛んで曲がらないアイアン”とウワサの「RMX VD/X」。
「クラブを構えると、ネックの膨らみは隠れるので気になりません。グースが利いていて全体的に丸みを帯びたシルエットで、ボールを包み込むようなイメージですね」
打点をトウやヒールに外して打っても、弾道データや飛び様が安定して「ミスヒットに一番やさしいヘッド」という評価に。しかも、スピンが適度に入って弾道の頂点が高く、グリーンに止まりやすい。
「慣性モーメントが大きいと右にすっぽ抜けやすいイメージがあるかもしれませんが、このモデルはライ角がアップライトだしネックの膨らみもあり、フェースが返って振り遅れません。打点が散らばっても真っすぐ飛ぶし、タテ距離がそろうアイアンです」
TEXT/Satoru Niida
PHOTO/Tomoya Nomura、Akira Kato
THNAKS/GOLF PLACE
※総重量は編集部調べ
※週刊ゴルフダイジェスト2024年2月27日&3月5日合併号「やさしいアイアン研究室」より一部抜粋