国内女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」を制した岩井千怜。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が、そのスウィングを解説。

海外での2試合からそのまま沖縄に入った岩井千怜選手。2試合で試合勘をつかんでいたことは大きな収穫でした。

そのひとつは試合に臨むときの「試合だからという感じではなく、明日も次の日もトップでもいつもと変わらずに、今日も楽しもうとか、そういう感じです」、もうひとつは前週の「ホンダLPGAタイランド」のグリーン上で「直感を信じた」ライン読みが奏功し好調なパットにつながったと優勝会見で話してくれました。

画像: 24年の国内女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」を大会レコードで優勝した岩井千怜

24年の国内女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」を大会レコードで優勝した岩井千怜

オフにはかなりハードなトレーニングを積んだと話し、「キツ過ぎて夕飯も喉を通らないくらいの日もありましたし、朝起きて気分が乗らない日もありました」。それでも姉の明愛選手と励まし合い積んで来たトレーニングの成果でショットの安定性だけでなく、悪天候や西郷真央選手と一騎打ちとなった優勝争いでも「絶対優勝するんだ」という強い気持ちを持ち続け開幕戦での勝利を手にしました。

投入した新ドライバーも安定していましたが、強い風や寒暖差の中でもピンに絡めるアイアンショットが印象的でした。そのアイアンショットをじっくり見てみましょう。

ボールをやや右足寄りに置きスタンスも広くしていません。肩や胸はしっかり回っていますがコンパクトなトップが特徴です。

画像: ボールをやや右足寄りに置きスタンスを広くせずコンパクトなトップを取る

ボールをやや右足寄りに置きスタンスを広くせずコンパクトなトップを取る

距離を抑えながら方向性を高めピンや狙ったエリアにボールを止めるため、ボールをやや右足寄りに置きその分ダウンブローが少し強くなりますので、スピンの効いた中弾道になっています。

画像: ボールを右目に置くことでダウンブローの度合いが強くなり、スピンの効いた中弾道でピンを狙う

ボールを右目に置くことでダウンブローの度合いが強くなり、スピンの効いた中弾道でピンを狙う

フェースの向きに注目してみると、インパクト前後でフェースの返しはとても少なく、距離を合わせるためにヘッドを走らせ過ぎないようにしています。

画像: インパクト前後でフェースの返しを抑えヘッドの走り過ぎを防ぎながら方向性と距離感を合わせる

インパクト前後でフェースの返しを抑えヘッドの走り過ぎを防ぎながら方向性と距離感を合わせる

優勝会見で質問すると、「朝の練習でも抑える打ち方は練習していました」と普段から番手間の距離を合わせながらの練習に取り組んでいると話してくれました。

最後まで気持ちを強く持ち勝ち切った勝利は、千怜選手を一つ上のレベルに引き上げたに違いないでしょう。今季どれだけの勝利数を重ねるのか、楽しみに注目していきます。

写真/中村修

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