『ラケットホーゼル&Aiフェース』
最新機能の融合でミスパット激減か!?
常に新たなテクノロジーを生み出し、パターの進化を牽引してきたオデッセイ。その集大成ともいえるのが、2024年4月中旬発売予定の「Ai-ONE TRI-BEAMパターシリーズ」。その名のとおり、2023年に登場した三角ネック「ラケットホーゼル」に加え、2024年に登場したばかりのパター用「Ai-ONEインサート」を採用した、最新機能"全部盛り"のモデルだ。
三角形の「ラケットホーゼル」は、従来のネックよりヘッドの広い範囲を支えることで、オフセンターヒット時のヘッドのブレに対して強さを発揮する。その効果はテニスラケットをイメージするとわかりやすいだろう。
フェース面には、Ai-ONEパターで初登場となった「Ai-ONEインサート」。AIが考え出した複雑な隆起を持つアルミ製のインサート(ボールがヒットする表面は樹脂製)がオフセンターヒット時の初速低下を抑えてくれるという。
「ラケットホーゼル」「Ai-ONEインサート」の効果で、打点がトウやヒールにずれてもヘッドのブレ(開閉)が少なく、初速も落ちにくい。このパターなら、パッティング時のミスの多くをなかったことにできるのではないか?さっそくパッティングの専門家として知られる大本研太郎プロのもとを訪れ、その性能をチェックした。
芯、トウ、ヒールで打って、
ヘッドのブレと初速を計測。
すでにAi-ONEパター(Ai‐ONEインサート)、TRI-BEAMパター(ラケットホーゼル)の試打経験がある大本氏。それぞれの効果を同時にチェックするために、計測にはインパクト直後のボール軌道を精密に計測できるQuintecを使用した。
試打テストはインドアグリーンでカップまで約3メートルのストレートラインで実施。芯、トウ、ヒールで打ったときの初速とヘッドのブレ(開閉具合)をチェックする。大本プロにはすべて同じ力感(カップを50cmオーバー)で打ってもらった。またトウヒット、ヒールヒットは、インサートの端ギリギリで打つこととしている。
まずは、芯でヒットした場合。
インパクト時のボールスピード(2.82mph)に対して、ボール初速は4.72mph。クラブフェースの開閉は0.20度オープンとほぼ無し。これが今回の基準となる。
トウヒットした場合
明らかにトウ側でヒットしたが、見た目では芯で打ったときと転がりの変化は分からず。データを見ても、インパクト時のクラブスピード(2.78mph)に対し、ボール初速は4.71m/s。ヘッドのブレは0.73度オープン。
「かなりトウで打ちましたが初速はほぼ変わりませんね。ヘッドのブレも従来よりかなり小さいです。わざと芯を外して打つなど技を使いたい方には合わないかもしれませんが、パッティングの距離感に悩んでいる方にはメリットが大きそうです」(大本プロ)
ヒールヒットした場合
つづいてヒールヒットを検証。
インパクト時のクラブスピード(2.88mph)に対してボール初速は4.74m/s、ヘッドのブレは0.36度クローズ。さらに芯で打ったときに近い数値となった。
「ヒールヒットのほうがトウヒットより打点がネックや芯に近いのでヘッドのブレは小さくなりますが、それにしてもこれは本当にブレが小さいですね。初速もほぼ変わっていません」(大本プロ)
一般的なパターと比べれば、その差は一目瞭然
下の計測結果は、一般的なブレードタイプのパターで同程度のトウヒットしたときのもの。「Ai-ONE TRI-BEAMパター」と比較すると、インパクトスピード(初速)は下がり、フェースの開閉も1.06度オープンと大きくなった。
それぞれの結果を比べると、
トウヒット時の初速は、
「Ai-ONE TRI-BEAMパター」:4.72mph
「一般的なブレードタイプのパター」:4.64mph
トウヒット時のヘッドブレは、
「Ai-ONE TRI-BEAMパター」:0.73度オープン
「一般的なブレードタイプのパター」:1.06度オープン
「数値だけを見るとわずかな差に感じるかもしれませんが、この差は強くヒットするロングパットになるほど大きくなります。普段ロングパットの練習が難しいアマチュアには助かる性能でしょうね」(大本プロ)
Ai-ONE TRI-BEAMパター
マレット型もチェック
ヘッド形状が変わることで性能に変化はあるのか、ツノ型の「#7」でも計測。
「ブレードタイプの#1とほとんど同じ結果ですね。芯を外しても初速が落ちにくく、ヘッドのブレも小さいです。ブレードタイプでも、マレットタイプでも、ご自身が構えやすい、振りやすい、フィーリングの合うモデルを使ってもらえればまったく問題ないと思います」(大本プロ)
トウヒットした場合
ヒールヒットした場合
削り出しの
「Ai-ONE MILLED TRI-BEAMパター」は、打感も転がりもしっかり
つづいて、同じく「ラケットホーゼル」が採用された削り出しモデル「Ai-ONE MILLED TRI-BEAMパター」を試打。こちらはAi-ONE MILLED インサート採用で、フェースインサートの表面にはチタンが使われており、ミーリングのパターンも異なる。削り出しならではの打感と高級感のあるたたずまいが特長だ。
「ホワイト・ホットインサートに近い打感の『Ai-ONE TRI-BEAMパター』と比べると打感は硬いですね。打音もはっきり聞こえます。芯を外して打ったときの効果は変わりませんが、同じ力感で振るとこちらのほうが初速が出ます。これまでノンインサートのパターを使用していた方もタッチが出しやすいでしょうね」(大本プロ)
「私は鈍感力と言っていますが、パッティングはあまり神経質になりすぎないほうが、いい結果がでやすいです。そういう意味でも、芯でヒットすることにこだわりすぎず、おおらかな気持ちで打たせてくれるパターだと思います。繰り返しになりますが、ロングパットでは本当にいいと思うなあ」(大本プロ)
好きなヘッド形状から選べる8モデル&5モデル
「ラケットホーゼル」と「Ai‐ONEインサート、Ai-ONE MILLEDインサート」の効果を実証するかたちとなったが、気になるヘッド形状は、
「Ai-ONE TRI-BEAMパターシリーズ」が8モデル、「Ai-ONE MILLED TRI-BEAMパターシリーズ」が5モデルとなっている。
ブレード型とは思えない打点ブレへの強さを持つ「#1」「#2」、オデッセイ定番の「2ボール」やツノ型形状の「#7」など、長く愛されたきたヘッド形状にも最新機能が盛り込まれている。
パターがたどりついた新しい領域、ぜひ一度試打してみてはいかがだろう。
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