パラダイム Aiスモーク MAX D × TENSEI 50 for Callaway(S・45.5インチ)を試打
『パラダイム Aiスモーク MAX D』は、世界中から集めた25万のスウィングデータをインプットしたAI設計により、どのような打ち方であっても、スピンや打ち出し角などを即座に最適なものへと補正する“Aiスマートフェース”を搭載。これまで以上の飛距離と曲がりの少ない弾道を実現したという。ヘッドタイプの応じた4種類のドライバーがラインアップされているが、今回試打する『パラダイム Aiスモーク MAX Dドライバー』は、いわゆるドローバイアスのヘッドで、しっかりつかまったボールをシリーズ内でもっとも打ちやすいモデルとなっており、ヒールの下側やトウの上側でヒットしても、最新のテクノロジーが真っすぐに大きく飛ぶ弾道へと変換してくれるというのがメーカーのセールスポイントとなっている。今回の試打では、その“つかまり”具合を中心に検証していく。
試打担当の癸生川プロ(PGAトーナメントプレーヤー)が打感やインプレッションをコメントし、データ分析担当の小島プロ(PGAトーナメントプレーヤー&トラックマンマスター)が試打結果から得られた数値や弾道などから、性能や特徴に鋭く切り込んでいく。計測にはレーダー式のトラックマン4とカメラ式のGCクワッドの2機種を使用。レーダー式とカメラ式の2つの機器で同時に計測することで、お互いの長所と短所を補い、より正確なデータを得る“ガチ”試打を敢行。ボールにはプロV1、試打場所は実際のコース(今回も“アコーディア・ゴルフ 技術研究所”)で実施している。
癸生川プロのヘッドスピード帯(46m/s~47m/s)
いつものように10.5度のヘッドを試打した癸生川プロは「つかまった高い球ですね。これが『MAX D』の特徴ですよね。ボールが上がらないという人には、かなり楽だと思いますね」という。得られたデータとしては、0.8度左に打ち出し、8.8度左に傾いた弾道で、最終的にターゲットから16.8ヤード左に飛んだというものだ。
これをもとに小島プロが分析する。
「GCクワッドで見ると、クラブパスが0.5度インサイドアウトでフェースの向きが0.2度閉じています。つまりインパクトではフェースが0.7度しか閉じていなかったのですが、その割には、16.8ヤード左ですから、つかまっている割合は大きいと思います。『MAX D』の『D』、つまりドローバイアスということは充分に証明できると思う。それくらいつかまりとしては良いクラブだなと思います」
次に、ロフト9度を同じくHS46~47m/sで打ってつかまり具合をチェック。
癸生川のインプレションは「構えたときに見た目の印象は、10.5度に比べでフェースは真っすぐに見えますね。打った感じとしては、球の高さとかスピン量が別物に感じる。つかまり具合も球の高さも、ロフトが1.5度違うとこれほど違うのかと驚きます」
小島プロのデータ分析は。「右に1.8度打ち出して3.9度左に戻ってくるという、軽い綺麗なドローボールになっています。ロフト角は球の高さだけじゃなくて、球のつかまり具合も違ってくるということですよね」。
ロフト角10.5度と9度の比較(HS46~47m/s)
ロフト角 | 10.5度 | 9.0度 |
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クラブスピード(m/s) | 46.7 | 46.6 |
ボール初速(m/s) | 69.0 | 69.1 |
打ち出し角(度) | 13.3 | 11.5 |
スピン量(rpm) | 2923 | 2540 |
降下角(度) | 43.6 | 38.5 |
キャリー(Y) | 251.9 | 237.2 |
飛距離(Y) | 269.1 | 259.9 |
打ち出し方向(度) | 0.8左 | 1.8右 |
スピンアクシス(度) | 8.8左 | 3.9左 |
SIDE(Y) | 16.8左 | 3.3右 |
ロフト角 | 10.5度 | 9.0度 |
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H打点(横方向のズレ) | 2mmトウ | 8mmトウ |
V打点(縦方向のズレ) | 1mm高 | 4mm高 |
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