一般男性アマチュア並みのヘッドスピード帯(HS40m/s前後)
次にヘッドスピードを落として、一般男性アマチュアのヘッドスピードである40m/s前後で試打を敢行。先ほど同様にまずは10.5度から。得られたデータとしては、打ち出し方向が0.6度左で、スピンアクシスが15.9度左、ターゲットに対して17.2ヤード左に飛んだというもの。この弾道に対して、小島プロは「GCクワッドでみるとインパクトのフェース・トウ・パスが1.1度とわずかに閉じているけれど、これでここまでつかまるというのは、つかまり具合としてはかなり良いクラブだと思いますね」というものだった。
次にロフト9度で打ってみると、癸生川プロは「10.5度とはまったく違う、打った感じはロースピンで飛んで、球がライナー性の強い球が出ますね。スピン量って、1722rpmまで落ちるんだ」と驚く。
小島プロのデータ分析は「ダイナミックロフトという実際にクラブがボールに当たった時のロフトが18.3度で、これ自体は普通の数値なんですけど、ただ、このヘッドスピードでは球が浮かない。だから普段からクラブが寝てきてインパクトでロフトがつくような打ち方をしている人には9度でもいいと思う。とはいえ、このくらいのインパクト条件をするプレーヤーだと、ちょっと球が上がらないなと言う感じはする。まあまあ打ち手を選ぶというか、10.5度と9度の違いは大きいなというのは、データでも出ていますね」。

『パラダイム Aiスモーク MAX D』をHS40m/s前後で試打したときのトラックマン4のデータ(上が10.5度、下が9.0度)
ロフト角10.5度と9度の比較(HS40m/s前後)
ロフト角 | 10.5度 | 9.0度 |
---|---|---|
クラブスピード(m/s) | 38.4 | 38.7 |
ボール初速(m/s) | 56.6 | 57.8 |
打ち出し角(度) | 14.4 | 11.1 |
スピン量(rpm) | 2334 | 1722 |
降下角(度) | 33.0 | 22.7 |
キャリー(Y) | 187.2 | 168.8 |
飛距離(Y) | 214.4 | 212.7 |
打ち出し方向(度) | 0.6左 | 2.3右 |
スピンアクシス(度) | 15.9左 | 2.2左 |
SIDE(Y) | 17.2左 | 1.7右 |
なお、みんなのゴルフダイジェストのYouTube「みんゴル試打班『ガチギアトラック』」では、この後、ヘッドスピード40m/s前後でトウとヒールで打つ試打を行い、メーカーの謳い文句通りの『パラダイム Aiスモーク MAX D』はオフセンターヒットに強いクラブなのかを検証している。
その一端を紹介すると......、
「かなりヒールで当たったから、打感は硬くてシャフトの当たっているような感じがするけど、それでも右に凄く曲がる球ではないのは驚きですね」(癸生川プロ)
「23ミリヒールでも、クラブスピードが39.5m/sに対してボール初速が57.1m/sと、クラブの減速が極めて少ない。ヒールヒットに強い『D』を証明していると言っていいと思います」(小島プロ)
ぜひ動画を確認して、クラブ選びの参考にしてほしい。
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キャロウェイ『パラダイム Aiスモーク MAX D』のロフト違いでどう変わる?プロがガチ試打【トラックマン4&GCクワッド使用】
youtu.beTHANKS/アコーディア・ゴルフ 技術研究所
PHOTO(クラブ)/Tomoya Nomura