未体験のソールの抜けに
賞賛の声、続々
初代X フォージドが登場したのが2007年。名匠、ロジャー・クリーブランドが日本のプロやアマチュアの好みを盛り込み、仕上げたのがその始まりだ。
そして今年、新作の『X フォージド』シリーズがお目見えした。ツアーではすでに投入済み。女子ツアーでは、西村優菜らが次々とスイッチし、早くも「名器」との呼び声も聞かれる。
中空や異素材複合ヘッドが全盛の中、X フォージドは2機種とも「単一素材の鍛造」だ。それは言うまでもなく、混じりっ気のない「打感」のため。複合ヘッドでは決して実現できない分厚い打感は、ゴルファーの感性を育て、「距離感」を作り上げる。
ここが要①
打点裏を分厚くして
フィーリングの良さを追求
鉄の厚さは打感の厚さ。バックフェースを見ると、実打点の裏が肉厚。軟鉄の中でも軟らかいS20Cと相まって秀逸な打感に。下が分厚いことで低重心にもなる
ヘッド形状は、初代から一貫して「日本人好み」を追求。今回もツアー選手のフィードバックを受け、シャープながらも安心のある顔となっている。
そして今回、大きく進化したのが「ソール」だ。ソールの前後を大胆に面取りしたことで、あらゆるライから正確なボールコンタクトが可能になった。未体験の抜けの良さに絶賛の声が後を絶たない。
ここが要②
ソールを大胆に面取り。
かつてない“抜け”を実現
前面、中間、後方と3つの面を持つ「トライレベル・ソールデザイン」を採用し、従来にない抜けの良さを実現。また日本のツアープレーヤーの要望からヘッド自体もやや軽めの設計
興味深いのは、セミストロングロフトの『STAR』を選択する女子プロが多いこと。ツアーで戦う上では高弾道のアイアンショットが必須だが、新X フォージドはヘッド下部が肉厚でネックも短め。低重心に寄せているのがよくわかる。ロフトが立っていても高弾道で飛ぶ単一の軟鉄鍛造、これは他に見当たらない。
ここが要③
プロ、上級者を唸らせる
美しく、構えやすい顔
NEW
X FORGED
小ぶりなヘッドでオフセットも少なめだが、ふところ感があり安心感のある形状。ロフトは7番で33度で軟鉄鍛造のアスリートモデルとしてはスタンダードな設定だ
NEW
X FORGED STAR
ヘッドはひと回り大きいがフェース側のエッジを面取りしたことで、締まった印象の形状に。ロフトは7番で29度とセミストロング。単一素材の軟鉄鍛造モデルとしては珍しい
X FORGED
X FORGED STARのここがイイ!
試打
平野義裕
東京の練習場、スイング碑文谷内「クールクラブス」のカリスマフィッター。多くのクラブを試打し、ヘッドとシャフトの性能に精通している
トウの頂点とスコアラインの起点が揃い、構えやすい
「トウの頂点とトウ側のスコアラインの起点とが揃うことで非常にスクエアが取りやすい。『STAR』はフェース側のエッジの面取りでやさしい印象になり、安心感あふれるルックスです」
ボールを押し込める心地よすぎる分厚い打感
「フェースに食いつく打感で押せる感覚が出ます。とても軟らかく厚みのある打感は、マッスルバックを打っているかのようです。『STAR』も打感はまったく変わりません」
ソールの突っかかる感じがまったくないソール形状
「長い芝でも突っかからずに驚くほど“スッ”と走る。この感覚はちょっと他にないですね。傾斜でも変にソールが干渉せずに思い通りに抜けそうです」
ストロングロフトでも
「STAR」は十分な落下角
スタンダードモデルはしっかりスピンが入って落下角も大きい。ロフトが立っているSTARもグリーンにしっかり止まる落下角を確保。飛距離は中空ヘッド等と何ら遜色ない。
写真/三木崇徳
協力/クールクラブス
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