●名門コースの朝食で"器"を楽しむ
ゴルフの日の朝食にルーティンはありませんが練習場やコースで食べることはほとんどありません。家で作ったおにぎり1個を車の中で食べたり、高速道路のサービスエリアで食べることも。その時は天玉そばがほとんどです。ただ、保温ポットに入れたコーヒーは必ず持参します。
コースで食べる例外もあり、それは昔のクラシックな名門と呼ばれるコースです。僕は食器に興味があってクラシックコースは器がいいんですよ。コースのロゴが入っていて、歴史や文化が感じられます。コースターやランチマットなども見てしまいますね。つい最近行った那須GCは良かったですよ。同じく最近行った戸塚CCは器はいいんですが、ロゴが入っていないのは意外でした。
ランチマットといえば思い出すのが、アマ界の至宝といわれた中部銀次郎さん。米国メリオンGCで行われた世界アマで、憧れのボビー・ジョーンズにレストランで隣り合わせ、同席していたジャック・ニクラスも一緒にランチマットにサインをもらったというエピソードが好きですね。
話を戻しますと、朝食はスタート時間によって、取る場所や時間も変わってきますね。7時とか早い時間のスタートでは10時には昼食ですから軽く。逆に昼頃スタートではしっかり食べないと、空腹ではOBの連続になりかねません(笑)。(タケ小山、テレビ解説者、プロゴルファー)
●基本的には自宅でたんぱく質を取るようにしています
有機バナナにゆで卵、牛乳に溶かしたプロテインにギリシャヨーグルト。あとは、コーヒーに福砂屋のカステラですね。やむなく高速道路のサービスエリアで取るときもあって、そこでは生卵入りかき揚げうどんが定番。たんぱく質は体を作る大事な成分。不足すると筋肉量が減少し、体が必要とするエネルギー量が満たされなくなり、ひいては基礎代謝、免疫機能の低下につながる。すると歩行速度、身体活動の低下にもなり、歩きのラウンドに支障をきたします。高齢になっても競技ゴルフを続けるには歩きのラウンドがマスト。となるとたんぱく質が重要です。(石井米二郎、ゴルフ場運営アドバイザー)
●時間があって家で食べる時は餅の磯辺焼き
車の中ではゼリー飲料、ランチパックのピーナッツ、ツナのサンドイッチなど。そばは打ちたて、ゆでたてしか食べません(笑)。栄養バランスなど考えておらず、相乗りで行く際に運転しないほうが用意して車中食。コンビニで買うのは食後のカフェオレですかね。(70代男性、東京都)
●途中のコンビニでおにぎり
ゴルフは朝が早いので、家では食べず、途中のコンビニでおにぎりを買って食べ、ランチまでの小腹を満たすためのゼリー飲料を買っておきます。ゼリー飲料は「エネルギー」と表示してあるタイプを選びます。ゴルフは考えるスポーツ。糖質不足では頭が働きません。ラウンドの日は糖質制限はしません。(40代女性、神奈川県)
●電車で行くときは駅近くの”牛丼チェーン”
家で食べる時間がある時は、前の晩買っておいたおにぎり(ローソンの鮭がグッド)、納豆巻き、それに野菜ジュースかスムージー。奥さんの機嫌にもよりますが、豆腐とナメコ、ネギの味噌汁は前の晩作ってもらってて、朝温めるだけ。電車で行くときは駅近くの松屋か吉野家で。高速道路のサービスエリアなら、肉うどんかかき揚げ&温泉玉子そば。定時に降圧剤など薬を服用しているので、その時間を考えて朝食を取るようにしています。(70代男性、東京都)
●レストランの営業時間をチェック
朝食をコースのレストランで食べようと思っていたら、朝営業をしていないコースで、ランチまで空腹と闘いながらプレーした経験があります。それ以来、プレーするコースが決まったら、まずレストランの営業時間を調べます。(50代女性、埼玉県)
●朝食は脳へのエネルギー供給
昔も今も朝はしっかり食べます。和食がほとんどで、玉子焼き、納豆、焼きシャケ、味噌汁の具には腸を活性化するための海藻類を主に。自宅の近くのゴルフ場へ行くときは自宅で取ります。今でもカミさんがしっかり作ってくれます(笑)。自宅近辺のゴルフ場以外では、泊まっているホテルか、コースのクラブハウスということになりますね。
なぜしっかり食べるかというと、脳へのエネルギー供給のため。将棋のプロ棋士たちは座ったままで体はほとんど使わないのに、一局で体重が2キロは減るそうです。知り合いの脳外科医は手術すると3キロは減ると言っていました。ともかく、脳を使うにはエネルギーが必要なので、スタート2時間前にはそれを補給しておかねばなりません。
ゴルフは打つ時間より考える時間が多いスポーツ。耳から耳の間のゲームといわれるくらいです。もし1ラウンドしてもお腹が空かないのなら、脳を使っていないゴルフをしていると考えたほうがいいのではないでしょうか(笑)。(鈴木規夫、プロゴルファー)
●アメリカ在住の頃はハンバーガーより牛丼
アメリカ在住の頃はゴルフ場には自宅から車で30分で、普段の生活の延長線上でした。日本ではそうはいきません。普段は和食が多いですが、朝早くから奥さんを起こすわけにもいかないので、家でシリアルかトーストです。時間に余裕があってコースに行く途中に吉野家があれば必ず寄ります。昭和のDNAそのものなんで、ハンバーガーより牛丼です(笑)。ただ、オーバーウェイト気味なので、肉は大盛りですが、ご飯は小盛り。日本ではハーフでランチになるので朝は軽め。食べすぎると消化のため、血液が胃腸に集まってしまって眠くなるし、体も動きにくくなります。(レックス倉本、テレビ解説者・プロゴルファー)
●カラスに盗まれた
朝はごく軽くして、おやつにカロリーメイトとキャラメルを持ってラウンドバッグに入れておいたら、カラスに盗られ、ひもじさを感じながらラウンドしたことがあります。(40代男性、埼玉県)
●基本的にはゴルフ場で取ります
僕の場合、スタート時間の1時間40分~45分前ですね。その後、スタート時間の30分前にトイレに行くとか、そこはルーティン化しておくことが大事ですね。寝坊してこのパターンが崩れると、リズムを壊してしまいます。(水巻善典、プロゴルファー)
●朝飯はほとんどがコンビニか高速のSA
会員である茨城のコースを中心に関東のコースに行きます。朝飯はほとんどがコンビニか高速のSA。コンビニならミニストップがおすすめ。店内の炊き上げ手作りおにぎりが最高です。鮭、タラコ、明太子、梅、鶏めし、高菜明太、焼きサバと種類も豊富で具だくさん。これを食べたら通常のコンビニおにぎりでは物足りなくなる。惣菜もグッドで、ちくわの磯辺揚げ、ササミの梅シソ揚げは特に美味。毎週食べても飽きません。京葉道下り幕張SAのミニストップが特にいいですね。SAで食べるなら豚汁定食がおすすめ。常磐道下り矢田部東SAでは、副菜に手作り惣菜が選べます。茨城らしい甘めの肉じゃががご飯と豚汁にマッチしますよ。そばなら中央道下り石川SA。つゆが美味しいです。(70代男性、東京都)
※週刊ゴルフダイジェスト2024年4月23日号「山を動かす~ゴルフの日の朝食どうしてる?」より