ゴルフには“スコアの壁”がつきもの。ビギナーを脱したアマチュアゴルファーに立ちはだかるのがスコア100の壁だ。今回は「使用クラブの本数を絞る」をテーマに、東京都目黒区のゴルフスクール「学芸大ゴルフスタジオ」のヘッドコーチ・兼濱開人に解説してもらおう。

70台が見えてくるレベルまでは14本も必要ない

ゴルフでは最大14本のクラブを使用してプレーすることができる。しかし100切りを目指すゴルファーはもちろんのこと「スコア重視でゴルフをするとしたら、70台に乗るか乗らないかというシングルプレーヤーレベルまでは14本フルに使う必要はまったくないと個人的には考えています」と兼濱は言う。

「もちろんプロが試合するようなコンパクションやグリーンスピードなら、ボールをいかに高く上げて止めるかというゲームになるので、14本をフルに活用する必要が出てきます。しかし多くのアマチュアの方がプレーすることになる一般営業日のゴルフコースでは、多くのクラブを使い分ける必要があるほどシビアではないです」(兼濱、以下同)

また「普段の練習やラウンド中のマネジメントを考えるうえでも、本数は少ないほうが実はシンプルでやりやすいんです」と兼濱は続ける。

「14本フルに使うとなれば、使用本数を絞った場合と比べて各番手の練習量が分散してしまいますよね。もし同じレベル感で『よーいドン』とゴルフを始めたとしたら、パターを除く13 本ぶんのクラブの練習をまんべんなくしたゴルファーより、5本に絞ったゴルファーのほうが、100切りに至るペースも速いと思います。またラウンド中に残り距離やシチュエーションに応じて、細かく番手選択をしていかなければならず、負担もかかってしまいます」

とくに練習量が限られるアマチュアにとって、14本を十全に扱えるよう仕上げるのは至難の業。本数を絞ればそのぶん使用するクラブの練度も上がるし「ゴルフというゲームの本質に気付きやすいんです」と言う。

「本数を絞れば、番手と番手の間……いわゆるビトウィーンの距離をコントロールして打つ必要がでてきます。いろんな番手でコントロールショットを打つことで、ゴルフというゲームの本質である『ターゲットを狙い、ボールを止める』ということを意識しやすいんです。これってショットを打つ番手は全部フルスウィングして距離は番手で変えるというプレースタイルだとなかなか気付きにくいんです。使う番手は重複しているほど技術も磨かれやすいですし、考え方も磨かれやすいんです」

ではクラブは何本に絞る? どの番手を選ぶのがオススメ?

ではクラブの本数を絞ろうと考えたとき、100切りを目指すゴルファーは何本まで絞り、どの番手を選べばいいのだろうか。「オススメは5番ウッド、7番アイアン、ピッチングウェッジ、サンドウェッジ、パターの5本です」と兼濱。

画像: 5番ウッド、7番アイアン、ピッチングウェッジ、サンドウェッジ、パター。この5本で100切りは十分達成できるという

5番ウッド、7番アイアン、ピッチングウェッジ、サンドウェッジ、パター。この5本で100切りは十分達成できるという

「この5本であれば、プレーに不自由もなく100切り達成が目指せると思います。ドライバーも打てるようになったほうがいいです。しかしほとんどの場合ティーショットでしか使えない番手ですから、本数を絞りラウンド中に反復して使える番手と考えたとき、5番ウッドならティーショットはもちろん、パー5やパー4のセカンドでも使えますよね。使う頻度が多い番手でティーショットを打つので、ラウンド中にどんどん振り慣れていきますし、気持ち的にも楽になると思います」

もちろん各々の得意クラブに応じて本数を増やすのもアリ。「ただ、ラウンドしたときにあまり選択しない番手などをバッグから出していくと、多くても11本以内に収まると思います」とのことだ。

「まずはこの5本でのラウンドを経験してみてほしいです。挑戦するというだけでも、普段とは違った楽しさがありますからね。また冒頭で述べた通り、クラブの本数を絞ったほうがいいのは、あくまでスコア重視で早く上達したいという場合です。スコアだけがゴルフの醍醐味ではありませんからね」

協力/学芸大ゴルフスタジオ

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