とくにグリーンに近い距離からのアプローチでは、パターを選択して転がす打ち方が選択肢に入ってくる。小林大介プロが教えてくれた「パターで転がすアプローチ」のコツを、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

パターのアプローチなら”大きなミス”を確実に防げる

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。パー4の2打目でグリーン周りまで運んだら、できれば寄せワンでパーが取りたいですよね。でもなかなかそう上手くは行かない。グリーンまで1メートルとかまで行ってても、なかなかアプローチが寄らないんですよね。週刊ゴルフダイジェスト6/11号に「コツを知っていると武器になる! パターを使ったアプローチ」という記事がありました。パターで転がすアプローチが上手くなれば、グリーン近くからの寄せワン率がグッと上がる気がします。さっそく記事の内容を試してみることにしました。 

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2024/6/11号で特集されていた、パターで転がすアプローチのコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2024/6/11号で特集されていた、パターで転がすアプローチのコツを実践!

みなさんはパターでのアプローチってやりますか? 僕はあまりやらないのですが、今年のマスターズでコリン・モリカワがかなりやっていたので、ちょっと興味を持っていました。この記事で解説をしてくれている小林大介プロによると、やはりパターでのアプローチなら”大きなミス”を確実に防げるということなんです。パターはウェッジに比べダフリやトップのミスが出にくく、ボールをしっかりとらえることが簡単になります。なので、あとは距離感にだけ集中すればいいということなんですね。ただ、パターでのアプローチは距離感をつかむのが難しいですよね。そこで、大事になってくるのが状況を見極めることだそうです。当然ですがバンカー越えでは使えませんし、グリーンまで遠すぎても使えません。また深いラフにボールがあるときにも無理です。

画像: 深いラフにあるボールはパターアプローチには向きません

深いラフにあるボールはパターアプローチには向きません

では、どんなシチュエーションで積極的にパターアプローチを使うべきなのでしょうか? 小林プロによると、まずは「グリーン手前の花道」。花道ってフェアウェイなのでぜひとも寄せたいのですが、意外にダフリやトップなどのミスが出やすいですよね。花道からダフるとかなりダメージがでかいので、パターで確実に寄せるのがいいそうです。

次に「グリーン奥の左足下がりのライ」。左足下がりからボールを上げようとするのはトップのミスになりがち。なのでパターで無難に寄せましょうということです。

最後に「カラーとラフの境目」。ウェッジだとラフにヘッドが引っかかりトップのミスになりやすいので、パターで打つほうがミスになりにくく安全ということです。

画像: 花道や、カラーとラフの境目などはパターでのアプローチのほうがミスの範囲が狭くなる

花道や、カラーとラフの境目などはパターでのアプローチのほうがミスの範囲が狭くなる

構え方・打ち方のコツは?

パターアプローチの打ち方のコツですが、まずはボールの位置を少し左寄りに置きます。そうすることで少しロフトがついた状態でインパクトできるので、打ち出しで少し球が浮きます。そのことで、花道やラフでの芝の抵抗を軽減でき、球足が伸びるということです。そしてアドレスは通常のパッティングのときよりも上体を起こし、前傾角度を少し浅めにします。ストロークは入射角を浅くして、フォローを低く長く出すことが大事だそうです。パターアプローチで大事なことは、パターの芯でボールの赤道をとらえること。それを覚えるためのドリルが2つあって、まずは「ヘッド浮かせストローク」。ヘッドと腕をダランと垂らしてから前傾して構え、そのままヘッドを少しだけ浮かせた状態でアドレスして打つと入射角が安定するそうです。

もうひとつはボールの手前にコインなどを1~2枚置き、コインにヘッドが当たらないように、浅めの入射角でヘッドを入れるドリル。これができると低く長いフォローが取れるそうです。

画像: (左)ソールを浮かせてパターの芯でボールの赤道を打つドリル。(右)ボールの手前にコインなどを置いて当たらないように打つ

(左)ソールを浮かせてパターの芯でボールの赤道を打つドリル。(右)ボールの手前にコインなどを置いて当たらないように打つ

ドリルをさくっとやって、低く長いフォローを感じながら、実際にグリーン外からのパターアプローチを練習グリーンでやってみました。たしかに打ち込むような打ち方をしてしまうと、打ち出しが安定せず、転がりも悪くなりますね。パターの芯でボールの赤道を打つイメージで、低く長いフォローを出すと、転がりがとても良いです。グリーン手前の芝の影響も少なく転がっていく感じ。ハーフトップしそうなくらいのイメージで打つといい感じですが、フォローが高くなるとボールの上のほうを打ちすぎるので注意が必要です。

画像: 入射角を浅くして、低く長いフォローを出すようにすると、長い芝の影響を受けにくく球足が伸びる

入射角を浅くして、低く長いフォローを出すようにすると、長い芝の影響を受けにくく球足が伸びる

あとはグリーンまでの芝でどのくらい勢いが食われるのかっていう計算をしなければいけないのですが、これが難しいんですよね。これに関して小林プロは、重い芝を転がる距離の分だけ勢いが殺されると計算して、その距離分をプラスした仮想ピンまで打つのがいいと言っています。たとえばグリーンまでの芝の長い部分が1メートルだったとしたら、ピンよりも1メートル先に仮想ピンを設定して打てばいいということ。

画像: グリーンまでの距離をピンまでの距離に足し、そこに仮想ピンを想定して打つと距離感が合う

グリーンまでの距離をピンまでの距離に足し、そこに仮想ピンを想定して打つと距離感が合う

これもやってみましたが、なるほどけっこう距離感が合いました。ただ、芝の長さや、逆目、順目で少し距離感は変わってきますね。芝の抵抗があまりなければ、けっこうオーバーしてしまったり。グリーンの上り下りでも当然変わってくるし。そのあたりは実際に自分でいろいろなシチュエーションで打ってみて、どういう芝の状況ならどのくらいオーバーに打つのかという、自分の物差しを作っておくのがいいんじゃないでしょうか。

また小林プロは、朝の練習グリーンでは必ずグリーン上だけの練習ではなく、カラーやラフからも打ってみて、どのくらい芝に食われるかを確認しておくことが大事だと言っています。たしかに、いままではグリーン上での練習しかしていませんでしたが、練習グリーンでパターアプローチの練習をしておくというのは大事かもしれません。僕もこれからは必ずやろうと思います。

パターのアプローチといえば、少しカッコ悪いと思う人もいるかも知れませんが、コリン・モリカワのようなトッププロもやるわけですから、僕たちアマチュアがやらない手はありません。ぜひ練習して寄せワン率を上げちゃいましょう!

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