プロの間ではパワーフェードが流行となりつつあるが、それが実現できるのはパワーと技術があるから。アマチュアの場合は「ドローがやはり一番飛びます」と石井雄二プロは言う。石井プロが教える最新のドローボールの打ち方を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

フェース面をあまり変えず、体の回転で打つ

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフは飛ばしじゃないっていう話もありますが、個人的にはやはり飛ばしたい! だってそのほうが2打目が楽だしね。僕の弾道はフェード系なのですが、やはりドローボールにしたほうが飛ぶのかな~と思ったり。月刊ゴルフダイジェスト7月号に「やっぱりドローが一番飛ぶ!」という記事がありました。球筋を変えるだけで、今よりプラス10ヤードとも書かれています。僕でもドローが打てるようになるのでしょうか? 記事の中で気になることを試してみました。

画像: 月刊ゴルフダイジェスト2024/7号で特集されていた、ドローボールを打つコツを実践!

月刊ゴルフダイジェスト2024/7号で特集されていた、ドローボールを打つコツを実践!

最近のプロってドローじゃなくてフェードでもめちゃくちゃ飛ばしてますよね。なので、無理にドローにすることはないのかな~とも思うのですが、記事によると、飛ぶパワーフェードというのは、ほぼプロだけの弾道だということです。ツアープロほどのパワーと技術がないのであれば、やはりアマチュアにとって飛ぶ弾道というのは相変わらず「ドロー」一択ということです。この記事で解説をしてくれている石井雄二プロによると、フェードよりもドローのほうがスピン量が減るし、ティーアップして打つドライバーだと打ち出し角も高くできるので、アマチュアには最適なのだとか。つまり、ドローは飛ばしの3要素のうち、初速以外の2要素(打ち出し角。バックスピン量)を満たす弾道ということなんですね。

ドローで飛ばすための絶対条件というのが2つあって、ひとつが左回転のスピンをかけるためにヘッド軌道を管理すること。そしてもうひとつが、目標より右に打ち出すためにフェース面を管理すること。基本的にドローは目標より右に打ち出します。

ひと昔前は「振っていく方向にボールは飛び出し、フェース方向に曲がる」と行っていました。なので、左サイドを止めて手首を返してドローを打っていました。しかし今は弾道計測器などの普及により、逆であることが判明。フェース面をあまり変えず、体の回転で打つというのがドローボールの打ち方になりました。インパクトのときにはフェースは目標よりも右に向いていないとダメということですね。過度なインサイドアウト軌道は振り遅れを誘発し、ミスショットの原因になるということです。

画像: (左)打ち出したい方向にフェース面を向け、フェース面をあまり変えないように打つ。(右)過度なインサイドからの軌道はミスショットの原因になる

(左)打ち出したい方向にフェース面を向け、フェース面をあまり変えないように打つ。(右)過度なインサイドからの軌道はミスショットの原因になる

では適度なインサイドアウト軌道にするにはどうすればいいのでしょうか。石井プロは「正しい軌道はトップまでに作る」と言っています。まずアドレスでは、スタンスだけ右に向けて構えるのがいいそうです。自分なりにスクエアに構えてから、右足だけを少し引いてクローズドスタンスにするんです。このとき、腰と肩はターゲット方向で、スタンスだけが右を向くようにします。こうすることで右サイドが広くなり、アウトサイドインに振りやすくなるということです。

画像: いつものように構えてから、右足だけを少し引いてクローズドスタンスにする。あくまでもスタンスだけが右に向くようにして、腰と肩はターゲット方向

いつものように構えてから、右足だけを少し引いてクローズドスタンスにする。あくまでもスタンスだけが右に向くようにして、腰と肩はターゲット方向

ダウンスウィングで頭が突っ込むとヘッドが上から入るので、アドレスのときにボールをやや右から見るようにすると頭を残して振りやすくなるそうです。

画像: 頭が突っ込むとヘッドが上から入るので、アドレスでボールをやや右から見るようにする

頭が突っ込むとヘッドが上から入るので、アドレスでボールをやや右から見るようにする

そしてテークバックは、とにかく体で遠くに上げ、スウィングアークを大きくするのがいいそうです。そうすることでインパクトゾーンは緩やかになり、インサイドアウトを「線」で作りやすくなるということです。あくまでもテークバックは体を使って上げるべきで、手上げになってしまうと軌道が不安定になったり、無駄な力みにつながったりするそうです。体で遠くに上げることができれば、体の回転で軌道が作れて、安定した軌道ができるそうです。左ひじだけでなく、右ひじも伸びている時間を長くするイメージで上げると体で上げやすくなるそうです。切り返しからは腰を回すよりも、胸を回す意識で最後まで胸を止めずに回し続けましょう。

画像: (左)テークバックは体で遠くに上げるようにする。(右)手だけで上げてはダメ

(左)テークバックは体で遠くに上げるようにする。(右)手だけで上げてはダメ

実際にやってみると……

さっそくこのイメージでボールを打ってみました。アドレスで少しだけ右足を引いてクローズドスタンスを作りましたが、あくまでもクローズになるのはスタンスだけということに注意が必要ですね。どうしても腰や肩までクローズになりがちです。

そして体の回転でアークが大きくなるようにテークバックします。切り返しからは胸を回す意識で最後まで振り切ります。普段の僕のスウィングからすると、かなりテークバックで遠くに上げてる意識が強いですね。なので、最初は切り返しのタイミングがいまいちわからず、うまく打てませんでした。

画像: いつものように打ってみると、いい感じのフェードに

いつものように打ってみると、いい感じのフェードに

もともと僕はテンポが速いので、少しだけゆっくり目に意識するとある程度ミート率が高くなりました。アークを大きくすることで、確かに右サイドに空間ができて、インサイドから振っていきやすくなりました。ただ、最初はどのくらいインサイドから振ればいいのかがわからず、過度にインサイドから下ろしてしまい、ミスショットが出ました。

インサイド軌道が少し緩やかになってくると、弾道も安定して、いい感じに右に打ち出せるように。その感覚のまま胸をしっかり最後まで振り切れると、ボールもつかまりうっすらとドローが出るようになってきました。手でつかまえに行ってしまうとミスヒットになりやすいので、あくまでも体の回転で打たなければダメですね。僕は基本がアウトサイドインのフェードヒッターなので、まだまだ違和感がありますが、クローズスタンスにするということがとてもいいイメージにつながります。あとは左に頭が突っ込まないことさえ注意していれば、そこそこいい球が出る気がしました。僕の場合はドローが毎回打てるようになるにはもう少し練習が必要ですが、とてもいいイメージは出ているので、このまま続けて憧れのドローヒッターを目指そうと思います。

画像: 上手く打てるようになったら、少しずつドローが出るようになりました。ただ、右に打ち出すのがまだ少し苦手ですが

上手く打てるようになったら、少しずつドローが出るようになりました。ただ、右に打ち出すのがまだ少し苦手ですが

フェードヒッターでもう少し飛距離が欲しいと思っている人は、一度試してみると、ボールをつかまえるという感覚がわかるようになるので、とてもいいと思います。

この記事には他のコーチによるドローを打つコツなんかも載っていますので、ぜひ一度読んでみてください。

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