アイアンと言えばダウンブローに打つもの。頭ではそうわかっていても、多くのアマチュアはアッパーブローですくい打ちしてしまうと服部公翼プロ。服部プロが教えてくれた「上から下へ打ち込むための体の使い方」を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

アマチュアの多くはアッパーブローになっている

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフのスコアメイクに欠かせないもの、それはアイアンショットです。やはりしっかりとグリーンを捉えることができればスコアはまとまりますよね。そのためにはアイアンの精度のアップはもちろん、飛距離だって出るほうがいいに決まってます。週刊ゴルフダイジェスト6/25号に”アイアンを飛ばしたいならエネルギーは「上から下へ」”という記事がありました。やっぱアイアンはダウンブローってことなんでしょうか? 気になるので試してみました。

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2024/6/25号で特集されていた、アイアンをダウンブローで打つコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2024/6/25号で特集されていた、アイアンをダウンブローで打つコツを実践!

アマチュアの多くは、アイアンはダウンブローだと思っているのですが、実はほぼアッパーブローになっていると、この記事で解説してくれている服部公翼プロは言います。いわゆる「すくい打ち」です。だから飛ばない、曲がるなど、飛距離も方向性も安定しなくなるんですね。

アマチュアの2大ミス、トップとダフリ。トップは意外に真っすぐ飛ぶので結果オーライになることもありますが、ダフリは飛ばないですし、精神的ダメージも大きい。プロや上級者というのは「地面を叩く意識」というのがあるので、ダフリの恐怖がないそうです。だからこそエネルギーは上から下にということなんですね。ゴルフの上手さというのは、狙った地面を正確に叩けるかということだと服部プロは言っています。

画像: (左)プロや上級者は上から下に打っている。(右)アマチュアの多くはすくい打ちになっている

(左)プロや上級者は上から下に打っている。(右)アマチュアの多くはすくい打ちになっている

「左でさばく」意識で振ってみよう

アイアンをダウンブローで打つべきということには、いくつか理由があるのですが、一番大きな理由はフェース面を管理できるということ。ゴルフクラブはシャフト軸線上にヘッドの重心がないことでフェースが開きやすい。アマチュアはスライスが嫌なのでリリースを早めてフェースを返そうとしますが、そうするとボールの手前が最下点となり、アッパー軌道となるわけです。このときに意識するべきことはネックの動き。ネックが下から上に動くとフェースは開きますが、上から下に動くとロフトが立ってきて、フェース面がオープンからスクエアへと自動的に閉じていきます。なるほど、ネックの動きを意識するといいんですね。

ここで注意することがあって、ハンドファーストに打てばいいというものではないということ。手元を先行させようとすると、手元が浮きやすく、シャフトはハンドファーストに傾いていても、ネックは下から上に動いてしまうんです。結果としてフェースが開き、アマチュアに多い伸び上がったインパクトになってしまうわけです。大切なのは右上から左下へ手元を動かすこと。テークバックで体から離れた手元を左下に向かって引き寄せるようなイメージということです。そうするとネックは上から下に動き、フェースも勝手に閉じていくんです。

画像: (左)左手は右上から左下に動くのが正しい。(右)左手が右から左上に動くとフェースが開いてしまう

(左)左手は右上から左下に動くのが正しい。(右)左手が右から左上に動くとフェースが開いてしまう

この動きにはポイントがいくつかあって、まずはフォローは左下で、フィニッシュも低くなります。そしてダウンスウィングからフォローにかけて手のひらが上を向くように回外させます。ウェイトシフトはあまりせず、体を回転させることが大事。

画像: 左腕の回外を使い、左手を体に巻きつける

左腕の回外を使い、左手を体に巻きつける

その時、体の回転を生む左尻は左かかとより後ろへ動かすようにします。このようにスウィング全てを左サイドで行うイメージが大事ということです。「左でさばく」という意識が持てると、アイアンは上から下へという感覚もつかめるということです。

画像: (左)フォローは左下に振り抜く。(右)左尻は左かかとよりも後ろに動かすようにする

(左)フォローは左下に振り抜く。(右)左尻は左かかとよりも後ろに動かすようにする

実際にやってみると……

さっそくその動きを試してみましたが、フォローを左下にというのが最初はかなり違和感がありました。ウェイトシフトをして、その動きをやってしまうと左に飛んでしまいます。左に突っ込まないように注意して、体を回転させ、手元を体に引きつけるようにすることが大事ですね。今まで自分がやってきた動きとかなり違うので、これは本当に難しいです。ただ、少しだけ慣れてくると、たしかにボールのつかまりは良くなるし、飛距離も出ます。インドア施設で計測してみましたが、今までの打ち方よりも5ヤードくらい飛距離が伸びました。そしてしっかり回転できるようになると、ボールは真っすぐ目標方向に飛びます。左下にフォローを持っていく意識なので、左に飛びそうな感じがするのですけどね。これがちょっと不思議です。

画像: 左下に振り抜く感覚だと左に行きそうに感じていましたが、実際に打つとつかまった球が真っすぐに飛びました

左下に振り抜く感覚だと左に行きそうに感じていましたが、実際に打つとつかまった球が真っすぐに飛びました

その感覚に慣れてくると、本当につかまりの良い球が打てますね。ただコースで思い切って左下にフォローを出すというのはなかなか難しそうなので、これは慣れていくしかないですね。今までは右サイドの動きばかりを気にしていましたが、左でさばくということを意識すると振り切りが良くなり、フィニッシュも決まるようになりました。

今回の記事の内容は、なかなか慣れるまでは難しそうですが、ネックの動きを意識するということや、ただハンドファーストにすればいいというもんじゃないということが分かったので、そこはすぐにでも意識できそうです。あと左サイドでさばくというイメージもとても良かったです。左下にフォローを持っていくという動きも慣れると、かなり効果があるので、続けていきたいな~と思いました。

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