振る力に自信がなくてもつかまります!
ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打および計測ヘッドは10.5度、シャフトは「TENSEI 40」でフレックスSです。掲載数値はすべて実測値となります。
クラブ全体の重さが非常に軽いところが特徴で、振る力に自信がなくても気持ちよく振り切れる
クラブの長さは45.38インチと「やや長い」ですが、クラブ重量が278.0グラムと「非常に軽く」、スウィングウェイトもD0.7と「やや小さい」ので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが281万g・㎠に抑えられ、計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが39m/sくらいのゴルファーにとってタイミング良く振りやすくなっており、前モデルの『パラダイム MAX FAST』よりも振りやすくなっています。
横幅が非常に広いヘッド形状は兄弟モデルの『MAX D』とよく似ており、標準モデルの『MAX』よりも、ひと回り大きな顔をしています。『MAX』や『MAX D』と異なるポイントはカチャカチャ(弾道調整機能)のないシンプルな構造と少しフックフェース設定になっているところです。
実際に試打したところ、アドレスでは『MAX』や『MAX D』よりもフェース角がフックフェース設定なのと、ヘッドのトウ側が高いシャローなヘッド形状、そしてアップライトなライ角設定と小さなFP(フェースプログレッション)値の組み合わせから、球を逃さずつかまえるイメージが出ています。
シャフトは「かなり軟らかい」ながらも適度なコシがあり、ヘッドスピードが37m/sくらいのゴルファーでも十分扱えます。
似ているヘッド形状の『MAX D』よりもヘッド重量が11グラムも軽いので、クラブの振りやすさを表すクラブ慣性モーメントが小さく仕上がっており、非力なシニアゴルファーでも振りやすくなっています。ヘッドの慣性モーメントは4815g・㎠とやや大きく、芯を外したミスヒットに対するやさしさも備わっています。
フェース面のSS(スイートスポット)位置が『MAX D』ほどではないですが、フェースの中央よりも少しヒール寄りに設定されたドローバイアスヘッドになっています。
上が『MAX D』、下が『MAX FAST』の重心だ。どちらもヒール寄りに設定されているドローバイアスヘッドになっている
フェース面の中央の弾き感は『MAX』や『MAX D』と同じ印象です。『MAX』や『MAX D』よりも軽いため振りやすく、ヘッドスピードが遅めでもつかまえて飛ばしたいゴルファーにいいでしょう。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年7月2日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より
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