週刊ゴルフダイジェスト誌上で連載中のマンガ「フジタの時間」。ベテランプロ・藤田寛之のレッスンをマンガでわかりやすく伝える同作で紹介されていた、シニアでもランで飛距離を伸ばせるフックボールの打ち方を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

シニアはキャリーではなくランを伸ばす

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフの魅力のひとつって、やっぱ飛距離じゃないですか。だけど、やはり歳をとってくるとだんだん飛ばなくなるっていうのが悲しい現実です。飛距離ダウンはスコアにも影響してきますからね~。

週刊ゴルフダイジェスト7/9号の連載マンガ「フジタの時間」に、藤田寛之プロが考えるシニアでも飛ばせる方法が載っていました。この原稿を書いている時点で藤田プロは全米シニアオープンの首位に立っています。このまま優勝してほしいですね~。ってことで、藤田プロの応援も兼ねて僕でも飛距離が伸びるのか試してみました!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト誌上で連載中のマンガ「フジタの時間」で紹介されていた、フックボールの打ち方を実践!

週刊ゴルフダイジェスト誌上で連載中のマンガ「フジタの時間」で紹介されていた、フックボールの打ち方を実践!

マンガの中で藤田プロは、シニアが飛ばすためにはランが必要だと言っています。キャリーの飛距離を伸ばすということはやはりシニアになると難しいので、ランで飛距離を出しましょうということなんですね。そのためには落下してからどんどん転がるフックボールを打つべきだと言っています。

ランが出るフックボールを打つための基本は、クローズスタンスに構え、ボールの位置を右目にし、フェースを少しかぶせて、スタンスなりの方向に振ること。これが一番シンプルな打ち方ということです。

画像: クローズスタンスで、ボールは少し右に置き、フェースを少し被せてスタンスなりに振る

クローズスタンスで、ボールは少し右に置き、フェースを少し被せてスタンスなりに振る

こう打てば、ボールは右に飛び出して左に戻ってくるプッシュフックになるということです。

ただ、このボールを打つためには、普段の練習である程度曲がり幅を把握しておくことが必要です。いくらランの出るフックボールが打てても、林に打ち込んだりOBになってしまっては意味がないですからね。

実際にやってみると……

ということで、僕もこのショットができるように練習してみました。クローズスタンスの向きやボールの位置、フェースのかぶせ具合などを試しながら打ってみます。

まずはけっこう極端にクローズスタンスにして、ボールもかなり右に置いてみましたか、これはさすがにめちゃくちゃ打ちにくい。ボールの曲がりも安定しないし、上体が突っ込んでかなり引っ掛けたり、めちゃくちゃ右に飛び出したりしました。

画像: 最初はかなりクローズにしてみましたが、さすがにこれはやり過ぎで、うまく打てませんでした

最初はかなりクローズにしてみましたが、さすがにこれはやり過ぎで、うまく打てませんでした

いろいろ試した感じでは、靴半分くらい右足を引くくらいが良さそうです。当然肩の向きもクローズにします。これでスタンスなりに振ってやると、その方向にボールは飛び出します。注意することは絶対にスタンスなりに振ること。せっかくクローズにしてても、スタンスに対してカットにヘッドが入ると大きなミスになります。どうしても最終的に狙っている方向に振ってしまいがちなので、狙っている方向より右に振ることが必要です、そのためにはアドレスでもちゃんと肩の向きはスタンスと同じになっていることが大事。

画像: クローズスタンスでも、肩が目標方向を向いてしまっていると、ダウンスウィングでクラブが外から入ってしまう

クローズスタンスでも、肩が目標方向を向いてしまっていると、ダウンスウィングでクラブが外から入ってしまう

フェースの向きもいろいろ試しましたが、最終的に狙っている方向を向けてしまうと、やはり目標方向にむけるくらいのクローズ具合がよさそうです。それ以上クローズにすると上手く打てませんでした。

こういうことを試す時には、最初は極端にやってみるのがいいです。どのくらいやれば、どういう球が出るのかを知ってから、徐々にその幅を狭くしていくというのが大事。

実際にインドアゴルフで計測しながらいろいろ試したのですが、やはりフックボールが打てると確実に転がります。弾道は少し低めになることがありましたが、トータルではやはり飛距離が伸びますね。ホールのレイアウト等にもよると思いますが、これは武器になりそう!

計測をした機械ではもともとスピン量が少なく出がちなのと、ランが多めに計算されていることで、普段のフェード気味の球でも40ヤード近くランが出ます。このフェード気味のショットでもランが38ヤードほど出ました。

画像: いつものフェードだと、スピン性も少し多く、ランも少なめになるので飛距離もイマイチ

いつものフェードだと、スピン性も少し多く、ランも少なめになるので飛距離もイマイチ

いい感じに右に打ち出したフックボールが打てたときは、43ヤードほど転がっています。その差は5ヤードですが、おそらくコースではもっと差が大きくなると思います。スピン量も500回転ほど減っているので、確実にこちらのほうが飛びそうですね。

画像: 上手く右に出してから曲げられたときは、やはり球も強いし、スピンが少なくランも出ました

上手く右に出してから曲げられたときは、やはり球も強いし、スピンが少なくランも出ました

でも、いろいろと試してみて思ったのですが、やはり最近のドライバーはあまり曲がらない。とくに僕は慣性モーメントが大きめのドライバーを使っているので、かなりフックをかけようと思っても、そこまで曲がりませんでした。逆に言えば、ちょっと大げさにフックを打つつもりでも、大ケガになるほどは曲がらないので安心して打てるということですね。このあたりは使っているドライバーやシャフトにもよりますし、実際に自分の球がどのくらい曲がるのかは練習場でしっかり試すことが必要ですね。それが分かっていないと、コースではなかなか思い切って振れませんから。

僕はもともとフェードヒッターなのですが、やはり飛距離を伸ばすためには、ドローじゃないにしてもつかまったボールが打ちたいと常々思っています。特にスライサーの人は、ボールをつかまえるという感覚自体がイマイチ分からないという人も多いはず。この練習をすることで、その感覚が分かれば、確実に飛距離アップに繋がると思います。ぜひ練習に取り入れてみることをおすすめします。

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