アメリカの独立記念日(7月4日)に開幕したPGAツアー、ジョンディア・クラシックは好コンディションに恵まれルーキーのヘイデン・スプリンガーが『59』をマークするなどスコアの伸ばし合いとなった。18年前の06年、当時18歳だったジェイソン・デイがプロデビュー戦を飾ったのがこの試合。11年ぶりに出場するジョンディアで当時の意外な思い出を語った。

プロ生活18年でPGAツアー350試合を戦ってきたデイにとってジョンディア・クラシックは記念すべき(?)351試合目。そしてこの大会はオーストラリア出身の彼がプロとしてのキャリアをスタートさせた場所でもある。

画像: ジェイソン・デイが語った、プロデビュー当時の思い出とは?(写真は2024年の全米プロゴルフ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

ジェイソン・デイが語った、プロデビュー当時の思い出とは?(写真は2024年の全米プロゴルフ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

「鮮明に覚えています。懐かしい」。当時はどうやって試合に出ればいいのか、どこに泊まればいいのか、右も左もわからずただ流れに身を任せていたのだが「確かスーパー8(全米どこにでもある安宿の代名詞的なモーテル)に泊まりました」。

そこで彼はいまでは考えられないような体験をした。「エアコンが壁から落ちてきました。あなた(司会者)の部屋には犬が入ってきましたよね?」。

記者会見の司会をおこなったツアーのメディア担当ダグ・ミルン氏も18年前デイと同じスーパー8に泊まっていたそうで「そうそう、目が覚めたら犬がベッドに横たわっていました」と笑い、思い出話に花が咲いた。

「キャディだったコリン(スワットン)の部屋にはベッドの横にハート型のバスタブがありました。それを見て自分の部屋に戻ってカーテンを閉めようとしたらカーテンが天井から落っこちてきた。こりゃあ、明け方に目を覚ますパターンだな、と思ったものです。素晴らしい思い出ですよ」

現在ポイントランク28位のデイは今年5億5千万円以上を稼いでいるが18年前はゼロからのスタート。かろうじて予選を通ったルーキーは67位タイで8200ドル(約130万円)を獲得した。当時の彼にとっては大金。ちなみに優勝したのはオーストラリアの大先輩ジョン・センデンだった。

なぜ11年ぶりの出場なのか、その理由は定かではないが、これまでトップ10入りはなく大会初日も2アンダー69、90位タイと出遅れた。どうやらこのコースとの相性は微妙なようだ。

8月1日から始まるパリ五輪にオーストラリア代表として出場することが決まっている。22年の後半には世界ランク175位まで落ち込んだが最新のランキングは28位。劇的な復活を遂げている。

「国を代表して五輪に出られるのはとても光栄なこと。感謝しています。オーストラリア人にとってオリンピックは大きなイベントですからね。何しろオーストラリアはスポーツ大国ですから」

ところで今週彼はどれほど高級なホテルに泊まっているのか?

「いつも通りバス(超豪華なキャンピングカー)で寝ますよ。子供たちの隣でね」

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