22年に2勝、23年に2勝、そして24年は開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」、「RKB×三井松島レディス」で連覇を達成し2勝を挙げ通算6勝をマークしている岩井千怜。メルセデス・ランキングでも4位、ドライビングディスタンスとFWキープ率を掛け合わせたトータルドライビング1位(2024年7月31日現在)の岩井がお気に入りの一本に挙げたのはドライバー。
「このドライバーにしてから更に曲がらなくなってFWキープ率が上がっています。それと直ドラがしやすいのでパー5でバーディチャンスを作る機会が増えました」とお気に入りのポイントを教えてくれた。
ピンクのヘッドにピンクのシャフトの限定カラーのドライバー、ヨネックス「EZONE GTタイプS」(ロフト角9度)をネック調整機能でわずかにフックフェースにして使用している。シャフトは先中調子のヨネックス「レクシス カイザL」の50グラム台のSフレックスというセッティングになっている。
ヨネックスのツアー担当者によると「昨年までは、もう一回り小ぶりなヘッドを使用していましたがフェース向きなどを調整し、460CCとフルサイズにはなりましたがバッチリハマりました。ソール面のフェース後方にカーボンを入れたことで打感や初速性能を高め、カーボンクラウンの採用で余剰重量を適所に配置。球の上がりやすさと低スピン性能を両立しています」とのこと。
「直ドラしやすい」という感想からフェース面の下部の丸みを帯びた形状に注目すると、据わりの良さを持たせながら直ドラした際の抜けの良さを感じさせる。それと9度のロフトであっても地面のボールを上げられるだけの低重心の設計が、ティーアップした際には高弾道低スピンを実現し飛距離を出していることだろう。
「持ち球は軽いドローが基本ですが、ホールによってはフェードも打てる」という弾道を操れる操作性が、ドッグレッグが多い「RKB×三井松島レディス」の開催コース、福岡カンツリー倶楽部 和白コースでも「自信を持って打てた」と連覇に大きく貢献したという。
シーズン後半戦に入り、優勝経験のある「NEC軽井沢72ゴルフ」、「CATレディス」などシーズン3勝目を飾る期待も膨らんでくる。岩井千怜のドライバーショットとパー5での直ドラに注目してみよう。
写真/中村修