ダウンスウィング以降クラブが寝て入る「シャロースウィング」のコツを、ゴルフイラストレッスンでお馴染みのプロゴルファー・大谷奈千代に、イラストを交えて詳しく解説してもらおう。

リー・トレビノのスウィングにも見られたシャローの動きとは?

ヘッドの大型化によって、現代の主流になりつつあるストロンググリップ+シャットフェース。この組み合わせ、最近のものと思われがちですが、現代のゴルフスウィングは過去の偉大な選手たちを参考にスウィングを研究した賜物です!

例えば、1960年代後半から80年代にかけて活躍したリー・トレビノ選手のスウィングは近代スウィングの原型といえます。リー・トレビノ選手のスウィングを参考にしてみると、クラブをシャットに使い、ダウンスウィング以降クラブが寝て入るシャローの動きが行われていきます。

今回はそんなシャロースウィングについてゴルフイラストレッスン解説して行きましょう!

シャロースウィングをチェックする際は、ダウンスウィングのポジションを確認します。

画像: ダウンスウィングでオンプレーンに振れるのが、振り下ろす際にクラブが寝て入るシャロースウィング。多くのアマチュアはクラブが立って入るスティープの状態になり、カット軌道になるケースが多いという

ダウンスウィングでオンプレーンに振れるのが、振り下ろす際にクラブが寝て入るシャロースウィング。多くのアマチュアはクラブが立って入るスティープの状態になり、カット軌道になるケースが多いという

一般的にアマチュアゴルファーの方はバックスウィングで胸がうまく回らず、手元を使ってクラブを持ち上げることで、フライングエルボーのトップを迎えたあと、切り返し以降にクラブが立ちすぎて入る「スティープ」になり、アウトのカット軌道になってしまうのです。こうなってしまうと、スライスが出たりボールが飛ばなくなってしまいます。

画像: アマチュアは手でクラブを上げたり、胸が十分に回らないことでフライングエルボーが起こり、アウトサイドからクラブを下ろすカット軌道になってしまいがち

アマチュアは手でクラブを上げたり、胸が十分に回らないことでフライングエルボーが起こり、アウトサイドからクラブを下ろすカット軌道になってしまいがち

近年では、そんなスティープのお悩みを改善するために、シャローにしてオンプレーンを目指しましょう! ということがよく言われるようになりました。つまり、正しいオンプレーンのポジションでクラブが下りてくることをシャローと呼ぶようになったのです。

ただクラブを寝かせればいいわけではない

スティープを改善する際、多くの方は回転不足の状態でアウトのポジションからシャフトだけを寝かせてシャローを達成させようとされますが、この状態ではクラブが胸の前から外れる振り遅れのミスになってしまいます。

画像: スティープな状態からシャフトを寝かせても、振り遅れてしまうだけ

スティープな状態からシャフトを寝かせても、振り遅れてしまうだけ

こうなってしまうと、インパクトに向かってクラブが戻ってこなくなってしまうので注意が必要です。上記のように、体の回転不足による過度なアウトサイド軌道+振り遅れのミスが重なってしまうと、クラブのネック部分にボールが当たり、シャンクを引き起こしてしまうこともあります。

正しいシャローの作り方

正しいシャローの状態を作るにはイラストAのような手順が大切です。まずバックスウィングではしっかり胸を回しましょう。背骨の軸に対して、胸が90度回るのが目安です。胸が回ったら、トップで右肘を下に向けてシャットフェースのポジションを作ります。その手の角度と(右肘が下を向いたまま)胸が右を向いたポジションを保ったまま、ヒップターンでクラブをねじり戻すことができた時、正しいシャロースウィング=ダウンスウィングでのオンプレーンが完成します。

画像: イラストA:イラストの1~3の手順で振ればシャローなスウィングができる。とくにしっかり胸が回っていることは重要で、背骨の軸に対して胸が90度回るのが目安だ

イラストA:イラストの1~3の手順で振ればシャローなスウィングができる。とくにしっかり胸が回っていることは重要で、背骨の軸に対して胸が90度回るのが目安だ

特に始めの「胸を回すこと」は重要課題です。シャロースウィングに取り組み中の方は上記の手順を是非参考にして下さい。

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