スナッグゴルフのランチャーを握ってみよう
兼濱開人(以下兼濱):前回はグリップの基礎、紙袋を持つときのように指にぶら下げるように持つことを学び、逆さにクラブを握ってサンドバッグを叩いてもらいましたね。“両手で持って布団叩き”、これがゴルフスウィングの原型ですよ、それをいかに磨いていくかですよという風にレッスンしたと思います。でも、まだ実際にボールを打ってないじゃないですか?
はやしりか(以下はやし):試し打ちの1球だけですね。
兼濱:そんなレッスンないですよね(笑)。じゃあ今回は、ボールも打てるようにしていこうかなと思います。じゃあ一旦ゴルフクラブを振る前に挟みたいのが……コレです。見たことありますか?
はやし:ないです。
兼濱:スナッグゴルフという「ゴルフをスタートするためのゴルフ」っていうコンセプトのスポーツがあって、それに使うクラブである「ランチャー」という道具です。子供やジュニアが始めたりする時にいい道具なんです。とんぼちゃんは3番アイアンというスーパーハードなクラブからゴルフを始めましたけど、なるべく世の中のゴルファーの方はまずこういう遊びから入ってもいいかなって言うのがあって。今回はこれを振ってみましょう。
はやし:はい!
テンフィンガーグリップを覚えよう
兼濱:ランチャーのいいところのひとつとして、持ち手のことをグリップと言うんですけど、そのグリップが五角形になっているんです。
はやし:本当だ! 五角形になってます。
兼濱:ゴルフってちゃんと握ることが最初難しかったりするんですけど、五角形になっているので通常の丸いグリップより手が自然に馴染みやすいんですよ。正しいグリップも覚えながら、クラブの特性を感じられる道具なんです。ほら、グリップに黄色い点と赤い点がありますよね?
はやし:点々……あります。
兼濱:それが握る場所の目安になっているんです。まず左手親指以外の4本で紙袋を引っかけるイメージでグリップを握ったら、左手親指が黄色い点の位置に来るように上から蓋をします。次に右手も同様に握り、親指が赤い点がある面に来るように上から蓋をします。両手の隙間がないように握るのがポイントです。
はやし:できました!
兼濱:いいですね。いろんな握り方があるんですけど、女性の方や始めたての方はこの「テンフィンガーグリップ」、10本全部で握る形がおすすめです。実はもっといろんな握り方があるんですけど……。
はやし:知っておきたいです!
兼濱:オーソドックスなグリップと言えば「インターロッキンググリップ」。左手人差し指と右手小指を絡ませる握り方で、タイガー・ウッズや石川遼選手たちがやっているグリップです。あとは「オーバーラッピンググリップ」と言って左手人差し指の上に右手小指を乗せるようなグリップもあります。もっと工夫している人だとダブルオーバーラッピングなんていう握り方もあります。日本だと時松隆光選手が親指抜きのテンフィンガーグリップ……「ベースボールグリップ」をしていたりとか色々あるんです。
はやし:へぇ~!
兼濱:僕はグリップの原点はテンフィンガーだと思っていて、その握り方を覚えるのにランチャーっていう器具がいいんですよね。