朝日新聞7月13日夕刊1面に「クール制服」の記事が載った。
記事内容を要約する。猛暑対策として、昨年度より佐賀県立嬉野高校ではポロシャツとハーフパンツを組み合わせた「カジュアルスタイル」の夏服を導入。また千葉県にある私立市川中高も制服に、私立筑紫台高校(福岡県)は準制服として取り入れ、茗渓学園中高(茨城県)では2017年に導入済みである。
ハーフパンツとポロシャツを着る場合、どの学校でもポロシャツは外に出す。その場合はどれくらい涼しくなるのだろう?
群馬県内の理科教諭の実験では、シャツの裾を入れた状態の生徒2人と裾を出した生徒2人の計4人に運動してもらい、運動後にサーモグラフィで表面温度を比較した結果、シャツアウトのほうが4度ほど低くなっていたという。素材により違うが、基本的に裾出しのほうが風を通し、涼しいと推測できたというのだ。
歴史ある関東7倶楽部(小金井CC、相模CC、霞ヶ関CC、東京GC、我孫子GC、程ヶ谷CC、鷹乃台CC)のドレスコードは夏冬例外なく、シャツの裾出しは禁止されている。
ほかにも多くのゴルフ場が裾出しを禁止しているのは、「だらしない」というマナー違反の理由ゆえだろう。
マナー研究家の鈴木康之氏は「マナーというのは服装の”形”だけじゃなく、プレーヤーの行動が”爽やか”であるか、周りが不愉快にならないかが問われるのだと思います。
裾入れが健康を害するというのであれば健康が優先され、そのうえでのマナーの考察をすべきではないでしょうか」と話す。
熱中症を論じるうえで4度の差は大きい。プレー中だけは裾出しOKなど、今後の議論が待たれよう。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年8月13日号「バック9」より