パリオリンピック男子ゴルフは2日目を終え3人が首位に並ぶ展開となった。単独トップからスタートした松山を同組のトミー・フリートウッドが猛追。舞台のル・ゴルフ・ナショナルで優勝した経験のあるイギリス人がゾーンに入りスコアを伸ばすなか松山もバック9のバーディラッシュで応酬したものの最終ホールで痛恨のダブルボギー。先にホールアウトしたザンダー・シャウフェレを含む3人がトップタイで決勝ラウンドを迎えることになった。

バック9で4バーディを奪い後続を1打リードして迎えた最終18番。ティーショットを大きく右に曲げた松山は第2打もラフに打ち込んだ。

「残り115ヤードだったので(浮島グリーンの手前の池を避け)安全に左サイドに打とうと思ったのですが、予想以上に風の影響があって池に捕まってしまいました」

ドロップした打った5打目もピタリとは寄らずおよそ4メートルを残した。だがそれを1パットで収めダブルボギーで凌ぎシャウフェレ、フリートウッドと並び首位の座を守り切った。

「残念な終わり方でしたが、まだ2日目で良かったです。3日目、4日目に向けて気合を入れ直せということだと思います。バーディが獲れているので良かったです」

じつは18番のテーショットのミスはゴルフの観戦に慣れていないギャラリーがカメラのシャッター音を響かせたことに起因する。全盛期のタイガー・ウッズなら鬼の形相でギャラリーに詰め寄っていた場面である。

画像: 18番ホールティーショットで手を放す松山英樹(PHOTO/Getty Images)

18番ホールティーショットで手を放す松山英樹(PHOTO/Getty Images)

ファンの応援は選手に力を与えるが、ときにこんなアクシデントも。しかし終わってしまったことは変えられない。気持ちを切り替え、前を向くしかない。

「風が吹けば難しくなる」と松山がいうル・ゴルフナショナルは昨年DPワールドツアーのフランスオープンで久常涼が優勝したコース。松山がここまでリードしていることを考えれば日本人との相性は良いのだろう。

だが気温が下がり風が吹く予報に「初日、2日目以上に上手く対応しなければならない」と気を引き締めた。

「いいときも悪いときもありますが、いつものように集中して4日目を終えて満足できるプレーがしたい。まだ半分しか終わっていませんが間違いなくいい位置にいるので、残りの2日も優勝を目指してベストを尽くすだけです」

東京五輪に続いて2度目のオリンピックを「楽しんでいる」という日本のエースは金メダルを目指し残り36ホールにすべてを賭ける。

パリオリンピック関連記事はこちらから

This article is a sponsored article by
''.