「MT-28」「MTIウェッジ」など数々の名器を世に送り出し、日米両ツアーで多くのプロ支給品を手がけてきたクラブ設計家、宮城裕治氏が流行に惑わされないクラブ選びとクラブ設計の真実をクールに解説。今回はスコア100前後のゴルファーのクラブセッティングについて考えてみた。
画像: 「成功率の低いクラブは入れないほうがいい」と宮城氏はいう(写真はイメージ)

「成功率の低いクラブは入れないほうがいい」と宮城氏はいう(写真はイメージ)

スコア100前後には14本は不要!?

みんゴル(以下、み):月刊ゴルフダイジェストの連載記事の中で、伊沢利光プロがプロならクラブ6本あればアンダーパーで回れるし、アベレージゴルファーでも11本あればふだんと同じスコアで回れると話していました。

宮城:ぼくも同感ですね。100を切りたければ、まずパーオンの概念を捨てることが大切です。残り200ヤードを3Wでねらってミスをするよりも、100ヤードを2回、あるいは130ヤードと70ヤードでボギーオンすれば90は出せるわけです。コースマネジメントとクラブマネジメントを柔軟に考えれば100は打たなくなります。

み:つまり、スコア100前後ゴルファーに14本は不要ということですか?

宮城:そうです。昔から言っていますが、成功率の低いクラブは入れないほうがいい。ぼく自身も3Wは入れていません。

み:私も3Wは苦手ですがバッグには入れています。そんなに邪魔にはならないので。

宮城:入れておくと欲に負けてつい使ってしまいます。でも、ふだん打てていない3Wがコースでいきなり上手に打てるわけがありません。ほとんどのアマチュアは、3Wのミスショットよりも、5Wで打ったまあまあのショットのほうが飛びます。であれば最初から抜いたほうがいいでしょう。

み:それでは宮城さんの考える必要最低限の番手を教えてください。

宮城:上から1W、5W、UTは3Uだとアマには難しいので4Uが1本あればいいでしょう。アイアンは打てる人は5番から、そうでなければ6番から下。PWが44度前後とすればウェッジは48、52、56度の3本をおすすめします。

み:1W、5W、UT、6I、7I、8I、9I、PW、48、52、56度、パターを入れて12本で十分と。

宮城:白ティーから回るなら1Wも要らないかもしれません。日本人は番手の数字をきれいに並べたがりますが、成功率の高い番手だけで回ったほうがスコアはよくなるはずです。もし14本にしたければ下の番手を厚くしましょう。グリーン周りが苦手なら60度を入れるのもいいでしょう。振っても飛ばないのでチャックリがなくなります。パッティングに自信がなければロングパット用とショートパット用にパターを2本持つのもありです。

み:そういえば昔はハーフセットでゴルフを始める人もけっこういました。最近はハーフセット自体あまり見かけませんが。

宮城:あえて抜く必要はありませんが、一度奇数番手か偶数番手だけで回ってみるのもおすすめです。1本のクラブで飛ばしたり飛ばさないようにしたりすることでゴルフの幅が広がるし、マネジメントでいろいろな気付かされることも多いと思います。。

This article is a sponsored article by
''.