いまやPGAツアーの賞金は天井知らず。現在優勝を1度もせずに1000万ドル(約15億円)以上を稼いでいる選手が19人もいる。
未勝利選手の稼ぎ頭はイングランドのトミー・フリートウッドで生涯獲得賞金は2400万ドル(35億円)を超える。DPワールド(欧州)ツアーでは7勝を挙げているのにアメリカで勝てないのはツアーの七不思議の1つだ。

パリオリンピック銀メダリストでもあるトミー・フリートウッドは生涯獲得賞金2400万ドル超え。とはいえ、PGAツアーでは未勝利(写真は24年全英オープン。撮影/姉崎正)
2番手が韓国のアン・ビョンフン。「よくヒデキ(松山英樹)に間違えられる」という彼はおよそ1850万ドル(約26億5千万円)を稼いでいる。あまり知られていないが09年の全米アマを17歳で制覇した逸材で大会の最年少V記録は未だ破られていない。

パリ五輪には韓国代表として参加したアン・ビョンフン。松山英樹とはまったく似ていないと思うが……。欧米人には同じように見える!?(写真は24年全英オープン。撮影/姉崎正)
キャメロン・ヤング(16000万ドル弱/約23億円)くらいなら、かろうじて顔と名前が一致するかもしれないが、デニー・マッカーシー、アレックス・ノレン、パトリック・ロジャースになると余程コアなファンではないと見分けがつかない。だが彼らも立派な1000万ドルプレーヤーだ。

画像左がキャメロン・ヤング。ヤングは22年全英オープン2位などの実績がある。画像右上がデニー・マッカーシー、画像右下がアレックス・ノレン(ヤング&マッカーシー撮影/Blue Sky Photos、ノレン撮影/姉崎正)
もちろん未勝利で15億円以上を稼ぐのは実力があり、ある程度中長期的なキャリアを積んでいる証拠。世界的に名が知れていなくても実入りはかなり多い選手たちだ。
かつて優勝賞金が1億円と聞くと「凄い!」と騒いだものだが、いまは1勝すれば5億円以上稼げる時代。今季6勝のスコッティ・シェフラーはプレーオフシリーズに入る前に約2800万ドル、およそ41億円を獲得している、
ツアー73勝のニクラスが生涯で獲得した賞金のじつに5倍をシャフラーはわずか7カ月で稼ぎ出したのだから隔世の感があり過ぎる。
もしかしたらそう遠くない未来にタイガー超え、なんてことがあり得るかも!?