夏のラウンドは疲れが溜まる……そう感じるゴルファーは多い。2024年8月6日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、プロトレーナーの斎藤大介氏に、自宅で簡単にできるセルフマッサージを紹介してもらっている。ゴルフボールと靴下をつかってできる簡単なストレッチを、みんなのゴルフダイジェストでもお届けしよう。

「ゴルフボールを靴下に3〜5個入れて使うとマッサージ効果が高まります」(斎藤氏)

斎藤流のセルフケアはお風呂上りに !
「セルフマッサージは自分の指で自分の体を押すのが一般的ですが、それだと脚の疲れが取れる代わりに指や腕が疲れるというデメリットがあります。私がおすすめするのは、靴下の中にゴルフボールを3~5個入れ、疲れが溜まった場所に押し当てるマッサージです。そうすると自分が疲れることなく、体に溜まった疲労を取り除くことができます」

作り方は極めて簡単。靴下にゴルフボールを3~5個入れ、入口をふさぐだけでOKだ。ボールの数が1~2個ではなく、3~5個なのは、数が少ないと筋肉が鋭角に押されるので痛みを感じやすいから。3~5個だと体に触れる面積が広がって圧力が分散し、適度な刺激を入れることができる。

画像: 靴下の中にゴルフボールを入れて準備完了!

靴下の中にゴルフボールを入れて準備完了!

「靴下にボールを3~5個入れれば、その上に乗ったり、座ったりしてもそんなに痛みは感じないはずです。痛みを感じるなら靴下を2枚重ねにしたり、タオルを敷いて自分好みに調節してください。決して強くは押さないように」

この“簡易セルフマッサージグッズ”を使えば、ラウンドの疲れを手軽に取り除くことができる。

「自宅でお風呂に入り、筋肉を緩めた状態でマッサージを始めます。まずは自分が疲れを感じている場所を重点的にマッサージしましょう。ただし、自分では疲れを感じていなくても疲労が溜まっている場合もあります。時間に余裕があれば、下半身全体をひと通りマッサージします。上半身に疲労を感じるときは上半身もマッサージします。全身に満遍なく刺激を入れると血液の流れがよくなり、疲労回復が早まります」

下半身を中心に「ゴルフボールマッサージ」

MENU②すねに当てて体重をかける

画像: 「自覚症状は少ないですが、疲労回復効果あります」

「自覚症状は少ないですが、疲労回復効果あります」

「すねの筋肉は硬いので疲れているという自覚症状はあまりないのですが、ゴルフボールを押し当てながら体重をかけると気持ちいいです。もちろん疲労回復効果もあります」

MENU①足裏に当ててゴロゴロ

画像: 「足裏の疲れも取れます」(斎藤トレーナー)

「足裏の疲れも取れます」(斎藤トレーナー)

ラウンド後に最も疲労を感じるのが足裏だ。「歩くときは二本足で体重を支えているので、かなりの負荷がかかります。ゴルフボール入り靴下を踏めば、足裏の疲れも取れます」

MENU④もも裏に挟んで座る

画像: 「もも裏だけでなく、ふくらはぎも刺激できます」

「もも裏だけでなく、ふくらはぎも刺激できます」

「ももの筋肉は太いので疲れにくい部位ですが、脚の動きを統率していますから疲れは溜まります。ゴルフボールを挟めば、もも裏だけでなく、ふくらはぎも刺激できます」

MENU③ひざ裏に挟んで座る

画像: 「ひざ回りの筋肉にいい刺激が入ります」

「ひざ回りの筋肉にいい刺激が入ります」

「歩くときはひざを曲げ伸ばす動きを繰り返しますから、ひざ関節とひざ周りの筋肉をかなり使います。ひざ裏にゴルフボールを挟んで座ると心地いい刺激が入ります」

MENU⑥腰の下に置いて寝る

画像: 「上半身と下半身をつなぐ部位なのでしっかりケアしましょう」

「上半身と下半身をつなぐ部位なのでしっかりケアしましょう」

「腰は疲れを感じやすい人が多く、疲れを感じる場所も人それぞれです。上半身と下半身をつなぐ部位ですから姿勢が悪いとより疲れます。疲れを感じた場所を狙って刺激を入れましょう」

MENU⑤お尻の下に置いて座る

画像: 「お尻全体を刺激しましょう」

「お尻全体を刺激しましょう」

「お尻の筋肉も大きいので疲れにくいですが、お尻とももの筋肉が歩く動作の原動力です。少しずつゴルフボールの位置をズラしながら、お尻全体を刺激しましょう」

MENU⑧肩甲骨の間に置いて寝る 

画像: 「肩甲骨周りは脚以外でもっとも疲労が溜まる場所です」

「肩甲骨周りは脚以外でもっとも疲労が溜まる場所です」

「肩甲骨周りの筋肉はスウィングのたびに大きく動かされますので脚以外の場所で最も疲労が溜まります。背中全体をほぐすように広い範囲に刺激を入れると筋肉の硬さが取れて柔軟性が回復します」

MENU⑦ふくらはぎやもも前を押す

画像: 「ポンプの役割のふくらはぎは疲労がたまりやすい」

「ポンプの役割のふくらはぎは疲労がたまりやすい」

「ふくらはぎは、つま先まで行き届いた血液を心臓に送り返すポンプの役割を担っています。血管が集まる箇所に疲労は溜まります。そこに狙いを定めてマッサージすると効果的です」

また、ゴルフボールマッサージと合わせて行ってほしい、セルフケアがあると斎藤トレーナー。

「筋肉を伸ばすセルフストレッチがおすすめです。私はラウンド前後のウォーミングアップやクールダウンにヨガを取り入れていますが、ヨガには運動量の多い『陽ヨガ』と、ひとつのポーズをじっくり行う『陰ヨガ』があります。陰ヨガは上手に休むことを目的にしているので、疲労回復には最適です。ゴルフボールマッサージと陰ヨガを両方行えば、疲労回復効果も倍増するはずです」

【3~5分かけて筋肉を伸ばす「陰ヨガ」】

MENU⑩体をねじって体側を伸ばす

画像: 「最初は1~2分でOKです」

「最初は1~2分でOKです」

「上半身の前後を伸ばした後は、下半身を右と左にねじり、それぞれ3~5分間キープします。そうすると全身の筋肉を満遍なく伸ばすことができます。最初は1〜2分からでもOKです」

MENU⑨体の前面と後面を伸ばす 

画像: 「姿勢キープで疲労回復!」

「姿勢キープで疲労回復!」

「筋肉を押してほぐすマッサージだけでなく、伸ばして緩めるストレッチも効果的。上半身を前と後ろに伸ばして3~5分間、その姿勢をキープする陰ヨガは疲労回復効果が高いです」

ラウンドの翌日に疲れが残り、体が思うように動かないと感じる人は、斎藤トレーナーが推奨するセルフケアをぜひ試してほしい。

TEXT/Tomohide Yasui
PHOTO/Akira Kato、Yasuo Masuda
THANKS/越谷ゴルフリンクスプライベートスタジオ
MODEL/Mai Inaji(ゴルル)

※「週刊ゴルフダイジェスト」2024年8月6日号「疲れを残さないセルフマッサージ」より

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