小祝さくらは、今週、全英女子オープンに出場中。意外にも初めての出場だ。「皆さんになぜ今回は出るの? と聞かれるんですけど、意外といつも資格がなかったんですよ。昨年は1週間を切るくらいで急に(出場権が)下りてきたし、それではさすがに行けないなあとなって。1カ月以上前に決まっていたことがなかったんです。そこは今まで全英女子オープンは難しかったんです。今回は早めに出場枠に入れたので、行くことを決めた感じです」
小祝さくらは、全英どころか、ヨーロッパに行くのも初めてだという。「イギリスは家とかがちょっとかわいい、レトロでおしゃれなイメージもあるので、その雰囲気は楽しみたいですね」。試合会場は、ゴルフの聖地、セントアンドリュース。
「楽しみではあるんですけど、どうなるんだろうという不安のほうが大きいんです。セントアンドリュースで開催されるということで、こちらも楽しみなんですけど、〝難しい〟としか聞かないので、どう攻略できるかがカギかなあと。風は、行ったことがないのでわからないんですけど、けっこうバンカーが難しいと聞いたので、バンカーに入れないような組み立てをしてやっていきたいですね」
小祝さくらにとって、セントアンドリュースはテレビでしか見たことがない場所。そのなかでも一番印象深いシーンは、男子の全英オープン。
「タイガー・ウッズ選手が泣いていたのを覚えているんです……」。スコットランドでは、一軒家を借りる。ここで、キャディやトレーナー、マネジャーと共同生活を送る。
「ご飯は味が合わないって言いますよね。円安だし物価も高いみたいですから、自炊が中心になるかな。食べ物で楽しみはないです。でも、何か買いたい物もないですね、はい(笑)」。テンション低め、いや、至って自然体である。
今年は6月の全米女子オープンで9位タイに入り、「結果的には9位タイですごい。まずは予選通過を目指してやっていたので、すごくいい位置でフィニッシュできたことは嬉しいです」
それから何度も「アメリカツアーに挑戦する気持ちが出てきましたか?」と聞かれ、その都度「いえ、それはないです」ときっぱり答えてきたさくら。
しかしもちろん、海外メジャーへのスポット参戦は目標でもあり、挑戦するからには、最大限の力を発揮するべく準備する。
「すべては行ってみて、ですね! 自分らしいゴルフができるようにがんばりたいと思います」。聖地で戦う小祝さくら、楽しみにしたい。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月3日号より(PHOTO/Hiroaki Arihara)