黄金世代15人目のツアー優勝者(4月のパナソニックオープンレディースで優勝)、天本ハルカ。クラブ契約はフリー、「女子プロ界で、イチ、ニの軽量クラブ愛用者だと思います」という彼女のセッティングをチェック。
画像: あまもと・はるか/1998年7月生まれ。福岡県出身。第一学院高等学校を経て2022年プロ入り。昨年、メルセデスランク43位で初シード、今季のパナソニックオープンレディースでツアー初優勝。クラブ契約フリー

あまもと・はるか/1998年7月生まれ。福岡県出身。第一学院高等学校を経て2022年プロ入り。昨年、メルセデスランク43位で初シード、今季のパナソニックオープンレディースでツアー初優勝。クラブ契約フリー

ジュニア時代は「自分が使いやすいクラブ」を選んでいたというが、ある人との出会いがあり、「セッティングががらりと変わりました」と話す。

ある人とはアスリート・コンサルタントで鴻江スポーツアカデミーを主宰する鴻江寿治さん。「お会いしたのはプロテスト合格(2021年)の前の年です。それまで使っていたクラブを見て、鴻江先生に『かなりハードなものを使っているね』と言われました」

「一般的なスペックだったので、最初は言われた意味がわからなかったのですが、話していくうちに『とりあえずやってみよう。変わるから』と。それまでプロテストがずっとダメの繰り返しだったのでチャレンジしてみようと思えたんです」。そこで試したのが、かなり軽いクラブ。

画像: 現在のドライバー、パラダイム♦♦♦ × ディアマナZF 40。10.5度のヘッドをネック調整で11.5度、ややアップライトなDポジションにしている。ディアマナZFは低スピンで直進性の高いシャフト。重量は同シャフト最軽量 の40グラム台

現在のドライバー、パラダイム♦♦♦ × ディアマナZF 40。10.5度のヘッドをネック調整で11.5度、ややアップライトなDポジションにしている。ディアマナZFは低スピンで直進性の高いシャフト。重量は同シャフト最軽量
の40グラム台

「先生からは『道具を軽くしましょう』と。『え、軽く?』と驚いたのを覚えています。その頃、アイアンはスチールシャフトの90(グラム台)を使っていましたが、いざ手渡されたクラブは、先生が持っていた10年以上前のミズノのTゾイド(笑)。『顔も合うんじゃないか』って。それが何グラムだったか覚えていませんが、相当軽いカーボンシャフトのアイアンでした」

画像: ツアーB X-CB × ツアーAD-65のアイアン。ヘッドは2016年モデルのX-CB。シャフトはプロ入り前からお世話になっているグラファイトデザインのツアーADアイアン用軽量モデル。「替える理由が見つからないほど気に入っています」

ツアーB X-CB × ツアーAD-65のアイアン。ヘッドは2016年モデルのX-CB。シャフトはプロ入り前からお世話になっているグラファイトデザインのツアーADアイアン用軽量モデル。「替える理由が見つからないほど気に入っています」

「先生は『最終的に65(グラム)くらいのカーボンがいいけど、最初は85や75から始めて、段階的に軽くしていこう』って。カーボンは飛び方がマチマチなんじゃないかなって不安もありましたが、『体への負担がないよ』とも言われて、アイアンだけでなく、全体のセッティングもちょっとずつ軽くしていこうとなりました。コロナ禍でプロテストの日程が流れて準備期間が長くなったこともあり、じっくり徹底的にやろうと」

画像: 3WはXR16、UTはマーベリック。3Wは2016年、5Uと6Uは2020年発売モデル。いずれもツアーADシリーズの 軽量シャフトを挿す

3WはXR16、UTはマーベリック。3Wは2016年、5Uと6Uは2020年発売モデル。いずれもツアーADシリーズの
軽量シャフトを挿す

「その期間中、グラファイトデザインの方を紹介してもらえて、いろいろと試すことができる立場ではないのに相談できるようになったんです。指導を受けている伊澤利光さんにも、一緒にラウンドしながら見ていただき、約1年かけて軽いセッティングに仕上げていった感じです」

画像: オデッセイ Ai-ONE ROSSIE CH。"CH"はクランクネックホーゼルの略。シャフトはスチール製のストロークラボ。今季の平均パット数(パーオンホール)1.8233はツアー48位

オデッセイ Ai-ONE ROSSIE CH。"CH"はクランクネックホーゼルの略。シャフトはスチール製のストロークラボ。今季の平均パット数(パーオンホール)1.8233はツアー48位

現在、アイアンは2016年モデルの鍛造キャビティ(ツアーB XーCB)にツアーADの65グラム、ドライバーはパラダイム♦♦♦にディアマナ ZFの40グラム台、話どおりの軽量セッティングで初優勝をたぐり寄せた。

画像: ウッドからアイアンまで軽量シャフトだが、3本のウェッジはN.S.プロ950GH。フルショットせずにコントロールショット重視のウェッジは別モノという考えのようだ

ウッドからアイアンまで軽量シャフトだが、3本のウェッジはN.S.プロ950GH。フルショットせずにコントロールショット重視のウェッジは別モノという考えのようだ

1W/パラダイム♦♦♦(10.5→11.5度)・ディアマナZF 40(SR)
3W/XR16(15度)・ツアーAD UB-4(S)
5U・6U/マーベリック ユーティリティ(23度・26度)・ツアーAD U-55(S)
5I~PW/ツアーB X-CB (2016年)・ツアーAD-65(S)
GW・AW・SW/JAWS フォージド(50度・54度・58度)・N.S.プロ950GH(S)
PT/オデッセイ Ai-ONE ROSSIE CH(3度)
BALL/プロV1
※スペックは編集部調べ ※※スペックやスタッツは8月26日時点のもの

※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月10日号より(PHOTO/Tsukasa Kobayashi、Shinji Osawa、Hiroyuki Okazawa)

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