悪天候のため36ホールの短縮競技となった「ゴルフ5レディス」の最終日、首位から1打差で出た竹田麗央が66でプレーし、後続を1打かわし今季5勝目を飾った。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届けします。

4月の「KKT杯バンテリンレディス」の初優勝から早くも5勝目を飾った竹田麗央選手。当時は「優勝は狙ってできるものではない、転がり込んでくるもの」と祖父からの教えの通り、3打差を逆転しての初勝利でしたが、勝ち星を重ねるにつれ自分で勝利をつかむ方程式を確立したような勝ち方が印象的です。

画像: 「ゴルフ5レディス」で今季5勝目を飾った竹田麗央

「ゴルフ5レディス」で今季5勝目を飾った竹田麗央

前回優勝の「北海道meijiカップ」では海外メジャー「アムンディ・エビアン選手権」でドライバーがラフに行くことが多く、振りきれなくなっていたからと、「ドライバーを振りきること」をテーマに臨み、見事に4勝目を挙げていました。

今週はどんなテーマで臨んでいたかを優勝会見で尋ねると「今週は刻みたくなるホールでも刻まずにドライバーで打つことを決めていました」と、距離の出るドライバーショットのアドバンテージを生かし、短いアイアンでピンを攻める竹田選手のプレースタイルに益々自信と磨きをかけたプレーが見られました。

画像: 最終18番ホールでも迷わずドライバーを振り抜き残り75ヤードのフラットなフェアウェイど真ん中に運んだ

最終18番ホールでも迷わずドライバーを振り抜き残り75ヤードのフラットなフェアウェイど真ん中に運んだ

山内日菜子選手と首位で並んだ打ち下ろしの18番ホールでもドライバーを振り抜くと左足下がりになる地点を通り越し、残り75ヤードのフラットなフェアウェイのど真ん中にボールを置きました。そこから右手前に切られたピンを攻め、奥からバックスピンで1.5メートルによせると、下りの大きく左に切れるフックラインを沈めてガッツポーズ。4勝目と同じように最終ホールで勝負を決める強い勝ち方を見せてくれました。

画像: 優勝を決める下りの1.5メートルのカップ2つ分曲がるフックラインを決めガッツポーズ

優勝を決める下りの1.5メートルのカップ2つ分曲がるフックラインを決めガッツポーズ

短縮競技になり、獲得賞金の加算は75%ですが、メルセデス・ランキングは短縮でも変わらない満額の200ポイントが加算されています。それにより2174.51ポイントとなり2位の絶対女王・山下美夢有選手に300ポイント余りにリードを広げました。

出場する資格が絞られる「TOTOジャパンクラシック」や「JLPGAツアー選手権リコー杯」も含めて残り12試合となりました。そのうち「ゴルフ5レディス」のような3日間大会(200ポイント)の2倍のポイントが獲得できる国内メジャー(400ポイント)は来週の「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」、「日本女子オープン」、「JLPGAツアー選手権リコー杯」と3試合のビッグトーナメントも残しています。オリンピックと海外メジャーの連戦から山下美夢有選手も来週の「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」から復帰してきます。

シーズン5勝目を飾りましたが、まだまだ勝ちそうな竹田選手と2位の山下美夢有、3位の小祝さくら、4位岩井明愛、5位岩井千怜選手との女王争いもいよいよ面白くなる終盤に差し掛かってきました。来週の沖縄・かねひで喜瀬カントリークラブにも注目していきましょう。

写真/中村修

桑木志帆のコーチ・中村修が解説する竹田麗央のスウィング

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